点線を残して去るや尉鶲

自分の役割と向き合いながら。 田舎に来たが仕事はない。時間はたっぷりある。 20代の後半にしてそんな生活を経験しました。 定職に就く人、あるいはじゅうぶんな蓄えをもって一線を退き悠々自適に暮らす人。 ...

春風に遊べよ土に還るまで

”メメント・モリ”ではないけれど。 ※書き下ろし 田んぼの草取り作業中、ジリジリと照りつける日光と泥の熱気に包まれ、文字どおり「死にそう」になったことがあります。 逃げ場のない炎天下。全身から汗が噴き...

夕焼の中に小さき生家かな

心象風景としての「夕焼け」 ※書き下ろし 「夕焼けがない(見えない)」 ここ、神河町に移り住んでしばらくしてから気づいたことです。 山あいの谷に位置するため、夕暮れ時になると太陽が西の山影に隠れてしま...

麒麟棲む土にアイスクリーム落つ

日常から、首を伸ばす。 ※2023年7月24日の記事を解説版に書き換えました。 俳句の世界においては、自句自解=自分の句の意図や背景を自ら説明することは御法度と言われています。 あくまで読者の想像に委...

亀虫の骸からりと回りけり

カメムシは、最期に何を想う? ※2022年10月9日の記事を解説版に書き換えました。 長谷の夏は短い。 眩しさの中で肌がしずかに灼ける5月の田植えシーズンから気温が上昇し、湿気対策に追われる梅雨時期を...

マフラーを外し都会の贄となる

若者たちの羽根 ※新規作成記事 10年ほど東京にいました。 ミュージシャンに憧れ、どうしても東京に行きたくて、親を説得するために高3の夏に一念発起して大学進学を決意。あとがないという焦りで寿命を先食い...