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朝霧のT字路に出すウインカー

どっちを選ぶ? ※書き下ろし 夜明け。深夜。 明らかにまわりに1台もいないけど、左右どちらかに曲がるときには反射的にウインカーを出す。 でも、そのシチュエーションであれば、よくよく考えると、「他のドラ...

秋暑し胸ポケットの千円札

手は生きている。 ※書き下ろし 「指がきれいですね」 かつては女性からそう言われることも多く、ちょっとした自慢でした(痛い) だけど、今の生活に飛び込んでからは、「これは百姓の手ちゃうのぉ」と笑われる...

新涼や楷書の並ぶ領収書

仕事が生まれる場所。 ※書き下ろし 最近、生成AIの話題には少々食傷気味という人も多いのではないでしょうか。 自戒を込めて書くと、「AI時代にはこういう力が求められるよね」というテーマは、中堅ビジネス...

蛍光の腕輪流るる夏の川

流れて消えるか、父との記憶。 ※書き下ろし なぜだかこどもたちを夢中にさせるアイテム。 光る腕輪。 正式名称が分からない。 ある夏の夜。 たしか地域の「ほたる祭り」の縁日で手に入れた、ピカピカの電飾腕...

春風に遊べよ土に還るまで

”メメント・モリ”ではないけれど。 ※書き下ろし 田んぼの草取り作業中、ジリジリと照りつける日光と泥の熱気に包まれ、文字どおり「死にそう」になったことがあります。 逃げ場のない炎天下。全身から汗が噴き...

バスケットゴールの揺れて止まる夏

”人生の夏”の終わり。 ※書き下ろし まだことばを話せない長男と出かけた先の公園で、ベンチに腰掛けていたときのこと。 地元の中学生たちが、数名でバスケットボールをしていました。 歓声を上げて攻守が切り...