麒麟棲む土にアイスクリーム落つ


その場所に棲む理由。

俳壇においては、自句自解=自分の句の意図や背景を自ら説明することは御法度と言われている。

一方で、妻や近しい人たち曰くは「解説があったほうが絶対とっつきやすいし興味を持つ人も増えるはず。俳句人口少ないんでしょ?」

痛いところを突かれている気がしなくもない。


アフリカに旅行して出会ってきたわけではなく、国内、ごく身近な場所で出会ったキリンが題材。

となれば、およその情景は想像されてしまうかもしれないけど、漢字で表記することで、中国古来の想像上の動物である「麒麟」も立ち現れる。

三才図会に描かれた麒麟(明代

Wikipedia

キリン。麒麟。

たてがみ。

流転と定住。

首の長さ、高さ。垂直の落下。

極彩色のアイスクリーム。

時の経過。

その先にどんな世界が溶け出していくのか、読者に想像を委ねたい。

(テレビドラマや映画でいうと、これではほぼネタバレ・・?)


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