コワーキングスペースをオープンして3年。
意外と、いろんなことが起こっています。
kajiyanoオープン3周年。あのときから何が変わった?
「一日が終わり、人々が家路へと急ぐころ、俺の一日は始まる・・・」
小林薫さん主演の人気シリーズ『深夜食堂』OPのナレーションです。
Amazonプライムで配信中。原作は漫画作品。
深夜0時から朝方まで営業、メニュー以外でも作れるものは何でも提供するという、独特なスタイルの「めし屋」。
店主のナレーションは、次のように締めくくられます。
「客が来るかって?それが、けっこう来るんだよ…」
ボ〜ン…(掛け時計の鐘の音)
オープニングだけでお酒が進んでしまうわけですが、それはさておき。
印象的な最後のくだりは、この地でコワーキングスペースを営む実感と重なるところがあります。
「そんな場所でやって、誰が来るの?」
計画段階で、以下のような想像、想定はしていました。
- 場所柄、ここに通って仕事をするという一般的なコワーキング利用はそれほど多くないだろう。
- 地元のクリエイターさんが現れるかも。
- この場所があることで人との出会いが増えて、仕事につながることもあるかもしれない。
- みんなではないかもしれないけど、村の方もちょっとした打ち合わせや気分転換に来られることもあるんじゃないか。
- 帰省中の息子さんや娘さんが来られるかも。
- 砥峰高原への通り道なので、観光の案内をすることにもなるだろうな。
- 移住の相談を受けることも出てくるかも?
- 得意先がたまに来ることになったら面白いかも。
などなど。
よく言う「引き寄せの法則」なのか、3年が経ち振り返ると、だいたいそのとおりになっています。
お世辞にも、ひっきりなしに利用がある訳でもないし、ゼロの日も珍しくありません。
でも誰か来ると誰か来るのは本当に不思議
基本的にはのんびりやっていますが、いつしか名刺を貼るスタイルが定着した「情報交換ノート」を見返すと、東西南北、国内外から様々な属性、職種の方が足を運んでくださっていることに気づきます。
神戸新聞の記者さんも取材時に驚いていました。
強いて言えば、アテが外れたのは、、、
町内在住で近い職種のフリーランスの方(デザイナー、プログラマー等)とはなかなか出会えていないこと。
出会えていないだけなのか、本当にいないのか、いまだに分からず・・・
一方で、アーティスト系の方との出会いが広がっているのはここ最近の明らかな傾向。
地元在住のフラワーアレンジメントの先生、同じ村に移住してきた元東京在住のコンテンポラリーダンサー夫婦、大阪と2拠点居住の造形作家、カナダから移住計画中のデザイナー・・・
「長谷の環境がアーティストを惹きつける説」は、今後検証してみる価値がありそうです。
というわけで、なにか特別なものがあるわけではありませんが、今後ともお気軽にお立ち寄りいただけると嬉しいです。
今日の一句
切れ端のメモに添えたる柚子の玉
きれはしの メモにそえたる ゆずのたま
季語:柚子(晩秋)
オープン日は12月の8日。
植えたばかりのちょっと寂しい庭のかたわらに、柚子の実がきらりと際立っていました。
※当季ではありませんが、今回の句はどうしても柚子のイメージから離れられず・・・ちなみに「柚湯(ゆずゆ)」は冬の季語です。