霜踏みて異国の人を想いけり


前職の縁で、急遽実現した広告会社チームの神河町視察。

台本にないドラマも起こり、濃密なひとときとなりました。


神河×フィールドワーク

前回記事の続き>

今回の視察のコンセプトは、地域に残された伝承や地元ならではの「食」、そして魅力的な「人」などに焦点を当てて企画の種を探していくこと。

宿を決めるにあたり、普通であれば長谷地区ということでモンテローザ、あるいは峰山のリラクシアに宿泊となりそうなところですが、今回のチョイスは寺野地区で外国人が経営するシェアハウス『THE HOUSE』

Airbnb(エアビーアンドビー)という、近年急速に広がっている民泊サイトに掲載されている物件です。


オーナーのMarkは神戸で暮らしているアーティスト。

サイト上では外国人を中心に高評価のレビューが並んでいたので期待していたのですが
日本人の目から見るとかなり”ビンテージ”な古民家

現地をひととおり見て

「やっぱり普通のホテルにしない?」

と真顔で言ったメンバーがいたのは事実です・・・(笑)


当日までのオーナーとの連絡はサイト上にて。

日本語OKかと思いきや途中から英語の文が返ってくるようになったので、勉強がてらたどたどしい英語でメッセージのやり取りを行いました。

Markにチェックインの時間や鍵の受け渡しについて尋ねると

「There is no keys」。

つまり、出入りフリー。

気楽な反面、荷物を置きっぱなしで出かけるのはちょっとためらわれます。


どうしようかと相談していたその時。

背の高い色白の外国人がこちらへ向かって歩いてくるではありませんか!

期待を込めて、おそるおそる尋ねました。

「・・・Are you Mark?」

「No. I’m not Mark」

まさかの答えに一同ズッコケそうになりました。

 

彼の名はChris。

「from France」とのことでした。

視察チーム「マークと会えるか分からないから、僕らはこれから温泉にでも出かけるよ」(意訳)

Chris「マークとは連絡を取ってるさ。荷物も心配だしここでマークを待つよ」(意訳)

視察チーム「本当かい?じゃあまたあとで」(意訳)

Chris「うん、またあとでね」(意訳)

そんなやりとりを交わして別れました。


視察チームのその日のスケジュールは

有機野菜を栽培する農家さんの畑で収穫体験

移住者らとぼたん鍋ディナー

というもの。

「外からの視点もまじえた生の声」に東京暮らしの一同はみな興味津々。

宴は夜深くまで続き、気づけば22時過ぎ。

「Markは居るだろうか」

と期待して宿に帰りましたが、残念ながら彼の姿はありませんでした・・・

そして、ひとり夜を過ごしていたChrisは少し心細そうに見えました。


視察2日目には、自然薯農家でもある区長がゲストで登場。

手づくりの自然薯むかごを味わいながら、その作り方の難しさやこだわりを教えていただきました。

むかごをはじめて食べるというメンバーもおり、みんな興味津々。

「こんな講義するんはじめてや」

と区長も笑っていましたが、知らない話がもりだくさんで勉強になりました。

視察ツアーの締めくくりは、kajiyanoでのミニワークショップ

地元への移住者や朝来市からの参加がありました。

校外の都市開発コミュニティづくりの課題など「ならでは」の情報提供をしてもらいながら自分の地域に重ねてエキサイティングな議論が交わされました。

東京でのワークショップは今月の26日。

もしかしたら、オリジナルの神河探究ツアーが誕生するかも!?

乞うご期待です。

※視察のようすが明日の神戸新聞朝刊で掲載される予定です。わたしの名前も少し出るかも・・?


今日の一句

霜踏みて 異国の人を 想いけり

しもふみて いこくのひとを おもいけり

季語:霜(冬)

カラス、ヤマバト、ヒタキー

鳥たちが少しずつ活動を始める明け方。

霜降る土をサクサクと踏みしめながら、今回出会えなった宿の主のことを想いました。


兵庫県姫路市生まれ。早稲田大学大学院 教育学研究科 修了。専門は江戸の初期俳諧。 総合広告会社(博報堂DYホールディングス)を経て、2014年兵庫県神河町に移住。2015年起業。2020年より株式会社OFFICE KAJIYANO 代表取締役 俳句結社「姫路青門」所属

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