住民目線の意見を、首長へ直接伝える場。
神河町では、集落別町長懇談会が毎年行われています。
町長みずから40集落をヒアリング
神河町のリーダー・山名町長は今年で任期8年目。
(H29年度に2期目満了。11月町長選)
神河町長選、現職山名氏が立候補表明 3選目指す(神戸新聞NEXT)
就任以来、住民の生の声を町政に生かすことを目的として、神河町内の全40集落を回って直接意見交換などを行う場を設けています。
今年は5月8日から7月末にかけて実施。
わが大川原集落では、7月の平日夜に開催されました。
参加率は戸別にみて9割以上。
あとで聞いた話ですが、なかなか人が集まらない集落もある中、大川原は毎回参加率が非常に高いと評価されているようです。
会の前半は、町政展望の発表。
スクリーンを使用して、直近のトピックや実績を町長がプレゼンテーションします。
(町長の挨拶を一度でもご覧になったことのある方は、あの熱量をご想像ください)
続いては、住民との質疑応答。
空き家問題や一般財源の用途、町道管理の問題など、鋭い意見が次々に飛び出します。
基本的には町長が答弁しますが、突っ込んだ質問が出た際に、幹部が該当資料をすっと手渡すさまはまるで国会中継のようです。
その後は、教育委員会より神河の教育についての基本方針と事業報告。
今年度の目を引くニュースといえば、神河町内の全小中学校で「pepper」を用いた授業が始まったこと。
ソフトバンク社の社会貢献活動の一環として行われるプログラムであり、兵庫県からは唯一、神河町が名を連ねています。
【速報】「Pepper 社会貢献プログラム スクールチャレンジ」総額約50億円規模でプログラミング教育支援のため17自治体の小中学校282校にPepperを貸与
”ソフトバンクグループは、小中学校でのプログラミング教育を支援するため「Pepper」を、公募の中から選ばれた全国17自治体の公立小中学校、282校に約2,000台規模で無償貸し出しを行うことを発表した。
「Pepper 社会貢献プログラム」のひとつ「スクールチャレンジ」として実施する。
貸し出しは本年4月から3年間。Pepperのほか、プログラミングに必要なパソコンや、Wi-Fiなどのネットワーク環境も無償貸与、合計9万1,000人の児童や生徒がプログラミングを学ぶ見込み
実際に集落別懇談会で出た意見から政策が生まれることも珍しくないそうで、会の冒頭、A4両面にわたる実績一覧が配布されました。
「神河町って、人口が少ないのに元気なイメージがある」
とよく言われるのは、長年にわたるこうした行政の姿勢も影響しているのかもしれません。
今日の一句
冷房の 会議の 熱を帯びにけり
れいぼうの かいぎの ねつをおびにけり
季語:冷房(夏)
町長はじめ役場幹部もずらりと揃い、超満員の大川原集会所。
いつも以上にエアコンが活躍する中、しだいに議論が白熱していきました。
田舎版タウン・ミーティングですね。私の住むユメサキ町でも、かつてシカマ郡の時代、熱心にやられていて、私でさえ近くの公民館へ聴きに行ったものです。しかし、市と合併してからは、町としての存在意義をほとんど見いだせない状況です。カミカワ町は、どこまで踏ん張れるか。
六四三さま
神河町も、合併してまだ10年といえばまだ10年なのですよね・・・
旧大河内町も旧神崎町も、それぞれに町としてのアイデンティティを築いてきた歴史を想うと
行政区画とは何ぞやとも考えさせられます。
各分野で少しずつ動きが出てきているようにも思いますが
自治体としてのアイデンティティをそれぞれに築くとともに
人や情報の広域的な連携、あるいは逆に集落単位でのネットワークの強化が
いっそう求められるようになるのかもしれませんね。
今ある生活環境に感謝して、地域の未来につながるようなことが何かできれば・・と思うばかりです。