兵庫のまんなかのコワーキングスペース、kajiyano。
仲間がいろんな形で活用してくれるようになってきました。
ほどよいたまり場?kajiyanoの現在
「山口さん、今日何時まで開いとん?」
消防団の後輩(年齢ベース)からの突然の電話。
「あ、kajiyanoのこと?基本18時まで空いてるよ」
「18時か〜、どうしてもきょう片付けたい仕事があるんやけど、もうちょっと遅い時間やったらあかん??」
「あぁ、それなら、俺もしばらく事務所で仕事してるし開けとくよ」
そんな経緯で、急遽”延長営業”することになりました。
「家でも職場でもいまいちはかどらんくてね〜。山口さんとこのことが頭に浮かんだんや」
コーヒー片手に自前のノートパソコンを開き、さっそく自分の仕事に着手。
彼が好みそうなBGMをチョイスして、わたしもパソコンとにらめっこを始めました。
30〜40分後。
満面の笑みで彼が話しかけてきました。
「山口さん・・・めっちゃ仕事はかどります!」
雨上がりの虫の音やBGM、わたしの存在など「ノイズ」もある環境ですが、彼曰く作業に集中するにはちょうど良い環境。
累計約2時間、目標以上の仕事をクリアした彼はホッとした表情。
「終わり〜!ビールください!」
コロナビールの栓をプシュッと空け、ライムを挿して手渡しました。
(映画『ワイルドスピード』のイメージで、コロナはお気に入りだそうです)
「コワーキングスペースって名前が聞き慣れへんかったけど、こういうことやったんすね。めっちゃええやないすか!」
地元の仲間がこの場所のコンセプトを理解し、気に入ってくれたのはわたしたち夫婦にとってとても嬉しいことでした。
ビール片手の会話テーマは、地域のあれこれ。
播但線長谷駅の利用が進まない構造的問題や長谷地区の農業の現状など、聞いていくと話が止まりません。
生まれ育った子ならではの、現実を捉えた論理的でシャープな意見には感服しきり。
(彼は現状ハセラボプロジェクトには関わっていません)
「酒飲まなこんな話せんけどね」
いたずらっぽく笑う彼の眼には、キラリと光るものがありました。
今週は、別の曜日には雨天で仕事が休みになったという後輩(しつこいですが年齢ベース)がふらりと登場しました。
「急に休みになっても何もすることないねん(笑)」
進学・就職を経て最近長谷に帰ってきたいきさつや今の長谷について思うことなどを語りに語ってくれ、昼食どきをはさんで実に5時間(!)。
その翌日には、kajiyanoがハセラボの臨時ミーティング会場になり、買ってきたお惣菜をつまみながらあれこれ話し合いました。
そのまた翌日は、姫路の仲間約15人がモンテローザBBQとからめて遊びに来てくれたので夜間も開放。
イレギュラーな営業が3件も続いた訳ですが、その場所らしいあり方は、利用する人が形づくっていく面もあるのかなと感じた1週間でした。
ある程度想い描くものがあって始めたことが、自分たちの意思や想像を越えてだんだんと育っていく。
長谷で暮らし始めてから、そんな経験を重ねています。
「人生設計をする」という表現もありますが、人それぞれに“運命”や“使命”や“宿命”というものが存在するならば、ある種無防備に、身をまかせることで見えてくるものもあるのかもしれないと最近感じることがあります。
予報士泣かせの気まぐれな天候に振り回されながら、形なきものを想うひとときです。
今日の一句
五年後の 未来を語る 小暑かな
ごねんごの みらいをかたる しょうしょかな
季語:小暑(夏)
「小暑」は二十四節気の一つで、新暦7月7日ごろにあたります。
南国のビールが似合う蒸し暑い日、時に熱っぽく、長谷の若手が少し先の未来を語り合っていました。