時計の針を少し戻して、2020年の春。見落としていたもの、見えなくなっていたものがあることに気づいた時間でした。
(個人のFacebookにて報告した際の文章を加筆修正しています)
かつてなく静かな季節の中で。
俳人協会が主催する「新鋭俳句賞」。
応募条件は「50歳未満。未発表30句」
6月締切の第4回に応募した結果、拙作「鶯の子」が候補作品に。
受賞はならなかったものの、一定の評価を得ることができ励みになりました。
↓地元の新聞でご紹介いただきました(神戸新聞 11月20日朝刊)
大学院で江戸俳諧の研究をしていたものの、実作経験はゼロ。長谷に移り住んだ2014年の夏、地域のお姉様がたから句会にお誘い頂いたことがきっかけで句作を開始。同時期に、現在所属する結社「姫路青門」に入会しました。
特に初期は、相当な時間を費やして俳句の勉強と実作に没頭。ブログの発信も週2ペースで細々と継続し、そこから生まれたご縁もありましたが、年々仕事に追われるように。
物理的にいよいよ厳しくなってきていたのが、コロナ禍直前。法人化(3月4日)を控えたタイミングでもありました。
感染拡大が確認されて以降、春先はさまざまな仕事がストップ。新たな働き方も模索しつつ、スローダウンして身近な環境や自然のありようを見直し、百姓仕事や俳句に勤しむ時間がおのずと増えてきた中での今回の賞へのチャレンジでした。
それまでできたことができなくなったり、あったものがなくなったり。足元を見つめなおすことで、忘れていたものや新たな気づきを得る年だったのかもしれません。
自分にとっては、俳句への情熱を失っていないことを確かめる機会にもなりました。
テレビの影響もあり裾野は広がっていると感じますが、現状、若い世代が圧倒的に少ない世界。仲間が増えたらと願っていますので、ご興味のある方、ぜひご連絡ください!
俳人協会 公式ウェブサイト
今後のウェブ発信について
実は新鋭俳句賞のように「未発表句」が条件の俳句賞は少なくありません。
不特定多数に向けてウェブ上で公開するブログ掲載句は、どうしても「発表句」扱いとなります。
俳句ブログと銘打っているので、恥ずかしくない句を載せたい。
でもブログに載せると賞に出せない・・・。
このジレンマが、このところ更新が滞っている理由のひとつでもあります。
「田舎暮らしの新鮮な驚きを俳句とエッセイで表現する」
2014年、句作開始と近い時期にスタートした当ブログのコンセプト。
発表句問題に加えて、かねてから、年数が経つごとに村の暮らしへの学びは深まりつつもピュアな「新鮮さ」は失われてきているという問題意識?もありました。
そんな事情で、あれこれと葛藤しているさなかです。
「今日の一句」フォーマットは封印しても、こうして徒然とことばを連ね、発信できる媒体があることは幸せだしやはり楽しく感じます。いろんな面で無理なく続けられる方向性を探る中で、取り急ぎ今の形に至っています。
続きはまた次回。