蜘蛛の囲に木漏れ日はしる古庭かな


ひと雨ごとに草花が元気になってくる時期。

自然の生命力には驚かされ感動も覚えますが、一方でその手入れに追われる日々でもあります。


スローライフはほど遠く・・・

「田舎暮らし」といえば、緑がいっぱいの自然豊かな場所で、都会のストレスを忘れてゆっくりと過ごす生活がイメージされるかもしれません。

わたしは、もともとはこの年齢で都会から田舎に移住するなんて想像もしておらず、ご縁に運ばれるように神河町で暮らすことになりました。

予備知識もなく、漠然と「田舎ってご近所付き合いが大変って聞くけどどうなんだろう」「でも自然の中でゆったりと暮らせるのは良いなぁ」なんて考えていた当時の自分。今、言葉をかけるとしたら、「やってみな分からん」です。


田舎の暮らしは色んな面があります。

人間関係は、濃密でもありますが、お互いの領域を尊重する側面もあります。

また、山林がゆたかで水源が近いこと、澄んだ気候や星の美しさ、のんびりとした雰囲気などは生きていく上で間違いなく恵まれた環境ですが、村人みんなでその環境を守る大変さや、”手が掛かる”古い家を維持・管理する辛さもあります。

やはり、住んでみないことには実感はできませんし、その上ではじめて、「合う/合わない」という問題も出てくるのだと思います。

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「24時間」の密度を高めていきたい。

ベテランの方々の暮らしぶりを観察していると、本当に同じ24時間をやりくりしているのだろうかと思うほど、超生産的です。

朝6時には人影が動き出しますが、そこから田んぼの水の管理、花の水やり、窓ふき、畑の手入れ、草刈り、買い物、寄合の知らせ等の配りもの、など、各家庭がいっせいに自分の仕事をこなしていきます。

お恥ずかしながら、前日夜更かし気味で9時ごろに目覚めた日などは、外に出ると、人影はまばら。きっと、すでにひと仕事終えて、休憩モードなのでしょう。

真昼の炎天下、汗を拭きながらの庭や畑の手入れは”頑張ってる感”を得てしまいがちですが、きっと村の先輩方から見れば「早ぅ起きて朝やらんかい」なのだと思います。

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とはいえ、わたしたちはバリバリの(!?)現役世代。お金を得る手段としての仕事が第一です。

頭がはたらく早朝の数時間、なるべくなら机に向かって仕事の進め方を考えたり、言葉を練ったりしたい。という思いもあります。

そのあたり、どうバランスを取って暮らしていくかが目下の課題といえるかもしれません。


今日の一句

蜘蛛の囲に木漏れ日はしる古庭かな

くものいに こもれびはしる こていかな

季語:蜘蛛の囲(夏)

前日に離れの庭を手入れしたはずが、朝見に行くと、また蜘蛛の巣があちこちに・・・。

ため息をつきつながら眺めていると、その幾何学模様の網目にキラッと陽がさしました。

「一晩でここまで作るん大変やったやろなぁ・・・」とは思いつつ、とり除かない訳にはいきません。

”蜘蛛の巣と共存する庭づくり”なんて言い出したら、手入れ自体しなくなってしまいそうですね。


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