西日本を襲った記録的な豪雨。
山と川がときに見せる恐ろしさが脳裏に刻まれる村の夏です。
非常事態を経て。
約1週間にわたって降り続いた大雨。
町内では土砂崩れの発生もありましたが、民家に大きな被害はなく人命も守られたこと幸いに思っております。
また大きな被害に遭われました地域の方々にお見舞い申し上げます。
降り続く雨がいっそう強さを増した6日金曜。
23時55分、神河町水防本部より「水防指令3号」が発令。
消防団員は全員出動、そこから24時間体制で手探りの作業に追われました。
土曜の村行事は中止。
村の皆さんとは日曜午後の夏祭りで顔を合わせることになりました。
ベテランの方も口を揃えて「こんなん経験がない」。
被害の影響や余波について語り合いました。
ちなみに、今回わが家はあろうことか床下浸水。
家屋西側の田んぼが増水し、深さと幅に乏しい側溝からオーバーフローした水が大量に流れ込んだためでした。
さらに、その影響で漏電したのか家じゅう停電。
避難勧告も出ていた7日未明、サンダルの浮かぶ真っ暗な玄関で出会った妻の表情は不安そのものでした。
消防団の仲間の助けを得て、側溝のゴミ除去と土嚢積みにより浸水状態は改善。
停電については、一度も触ったことのないメインの電源ブレーカーを入れ直すと復旧。
関係者の皆さん、ご迷惑をお掛けしました。本当にありがとうございます。
長雨のあいだ、当然ながら田んぼや畑には入れません。
保田式稲作では、蛙の変態が確認される7月上旬から「中干し」。
当面の晴れ予報を確認して久しぶりに田んぼを観察してみると・・・
いつのまにか、ところどころに雑草の群れ。
雨続きで水温が下がったことも影響?
やむを得ず、草取りに入りました。
かつてない非常事態を経験して気づく、日常のありがたみ。
妻とともに、噛み締めています。
今日の一句
日盛りの田に撥ね上ぐる泥を受く
ひざかりの たにはねあぐる どろをうく
季語:日盛り・日の盛り(夏)
炎天の田んぼでは、まるで時間が止まっているような感覚に陥ります。
草を抜く瞬間にはじく泥を、ただ受けながら進んでいきました。