今年はもう見ることがないかもしれないと思っていました。
長谷は、今年はじめての雪景色でした。
雪が人をつなぐ?
昨晩からはらはらと降り始めていた雪。
肌寒さを感じながら目覚めると、案の定、外はうっすらと雪化粧でした。
雨の日、雪の日は、少し気持ちが落ち着いて仕事が捗ります。
妻は朝から不在。
課題管理表を洗い出しながら翌日の提案準備など黙々と作業していると、あっという間に昼過ぎになりました。
1台のワゴン車が駐車場に入ってきました。
「あの、今日やってますか?」
GoogleMapの情報を見て、気になり立ち寄ってくださったという明石在住の男性。
「なぜまたこんな雪の日に、ここへ??」
「毎年、自分の年齢と同じ数字の県道を自転車で走ってるんです。今年39歳で・・・」
確かに、言われてみれば、目の前の県道は39号線!
普段意識することはほとんどありませんが。
自転車を積んだ車を泊めて雪深い生野方面から出発。
あの峠を上り下りしたとのことで、、まずは無事で何よりです。
「いろんな場所に行けて、素敵なライフワークですね。何かきっかけがあって始められたんですか?」
聞くと、お子さんの誕生、育児のための働き方シフトなど、人生の転機とも言える節目が動機になったとのこと。
「ここはどんな場所なんですか?」
逆に質問。
ざっくりと概要を説明して、働き方やライフスタイルの多様化を背景に開催しているレギュラーイベント「くらしとしごと」の紹介をすると、
「いまの自分のテーマとすごく重なります!」
と、思ったより大きな反応が。
そこからは、お互いの仕事の話や身の上話、ときにちょっとした提案。
途中から帰宅した妻も合流。
特別なことを話したつもりはないのですが、なにか気持ちのスイッチが入ったようで、帰り際まで「来てよかった!」
わたしたちも、ポジティブな刺激を受けた楽しい時間でした。
自分自身振り返ってみて、非日常の空間に足を運ぶことで、リラックスして自分の考えが整理できたという経験が何度もあります。
思えば、当初kajiyanoの事業コンセプトを考えているとき、二人とも一致で挙げたキーワードのひとつが「駆け込み寺」。
お金の香りがしない・・・
ちょっとずつ、そうなってきているのかもしれません。
人が人を呼ぶ。
その方が帰られてしばらくしてから、村のお姉さまがふらり。
「特に何か用があるわけじゃないんやけど、ちょっと寄らしてもーたんや」
「外、寒いですよね。コーヒーで良いですか?」
歓談していると、前の道路を歩いていたお姉さまも、1人連れて来訪。
さらに、散歩中の兄さんも登場。
先ほどの30代トークコーナーからはうって変わって、まるで村のスペシャル番組。
特に女性陣のコミュニケーションパワーはすごいものがあり、しんしんと雪降る屋外とのとのコントラストもあって、一気に場が温まったように感じました。
「雪がきれいねぇ。家の中におったら全然外のようすわからんから、こうやって見れてえぇわぁ」
村の皆さんと、この大きな窓から雪景色を眺め、話すひととき。
県道39号線を目指して明石から訪れた人との語らい。
kajiyanoという場がなく今も自宅で暮らしていたら、こんな出会いや時間もなかったはず。。
そう思うと、この土地、ご先祖、そして空き小屋の改修を許し応援してくれた義母への感謝がじわりと湧いてきます。
印象的な雪の思い出のひとつになりそうな一日でした。
↓文中に出てきた「くらしとしごと」 次回の内容です。2/8 14時スタート。まだ空きあります(毎度当日参加が多いのですけど・・・)
今日の一句
残雪の峠にひとり握り飯
ざんせつの とうげにひとり にぎりめし
季語:残雪(春)
実際には奥さんお手製のパン。
生野トンネル付近でひと休み。積雪の静寂を味わいながら食したそうです。
どうも。明石在住の39歳男です。
こうやって取り上げてくださりありがとうございます。
なんの縁があってか、寒い雪の中、ふと立ち寄ったお店でこんなにも身の上話をしてしまうなんて思ってもみませんでした。
ライフワーク = 自分らしさを発揮する事
僕はこう解釈しました。 仕事や家庭で忙しくありますが、小さな時間で自分らしさを発揮できることを続けていく。 これが良き人生の秘訣なのかなと思っています。
また春の景色を見に伺いますね。
お相手していただき、ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
久しぶりの雪景色の中、なんとも不思議なご縁を感じる時間でした。
「小さな時間で自分らしさを発揮できることを続けていく」
前向きなメッセージに、力をいただく思いです。
仕事をしていると、どうしても
「職業上そう振舞う」とか「相手が望むことに寄り添っていく」ということが出てきますが(それはそれで楽しいんですけど)
純粋に自分らしさを発揮できる領域を確保し、育てていくことが幸福の完成度を高めるのかもしれませんね。
こんな素敵な出会いも待っていて、この場所を作って良かったとしみじみ思います。
ありがとうございます。
春の野草が芽吹くころ、あるいは桜が咲くころ、またぜひお越しください。