突然やってきた、今年いちばんの大雪。
田舎人にとっては、喜びと苦しみが半分ずつ?
雪景色の週末
まさに、「一夜城」。
夕方から降り出した雪が積もり、翌朝には見事に一面雪景色となりました。
カメラマンの顔も持つ妻は、突然のシャッターチャンスに大慌て。
足あとや雪掻きの跡が付く前に、ベストなアングルから写真をパシャパシャ。
(はじめての雪模様となったkajiyanoの外観は特に念入りでした)
撮影が落ち着いてから、深めの長靴&手箕のスタイルで雪掻きを開始しました。
以前にも書いたことがありますが
天候に異変が起こったときの村人の動きは、素早く、そして息が揃っています。
夜型のわたしたちと違い、おそらく6時には行動を開始しているであろう村の皆さんですが、雪掻きを始めるのはだいたい10時前後。
実際に雪掻きをやってみると、気温が上がり始めるこの時間帯に行うと効率が良いことが分かります。
塩化カリウムが撒いてあるので県道は一応ノーマルタイヤで走行できますが、自分たちでも運転をためらうほどの積雪。
kajiyanoにとっては、食事も提供する営業日である土曜の朝。
「平日ならまだしも、、、とりあえず開けておこうか」
妻と相談して、庭の通路部分と駐車場数台分を雪掻きしておきました。
すると、意外にも来客が。
「こんな日なので落ち着いているかと思って」
お世話になっている方々からの軽食セットのご予約でした。
大きな窓から雪景色を眺めて味わう杵つき餅&味噌汁は、なかなかレアだったかもしれません。
雪掻き地獄、ときどき癒し
そして、一夜明け・・・
さすがに前日よりは雪が落ち着くだろうという予想に反して、さらなる積雪!
(30㎝ほど?)
前日雪掻きをした道筋に、どっさりと雪が積もっています。
「おぉ、きれい!」
嬉しい気持ちが無いことはありませんが、
「あぁ、またか・・・」
と思ってしまったのは事実。
俳句の師匠が秋田に赴任していた際、初体験の雪景色に感動し
「いやぁ~、みごとな雪景色ですね!」
と先輩に言ったら
「バカ!そんな悠長なこと言ってる場合か!」
と叱られたというエピソードを思い返しました。
(往々にして、俳人の神経はそういうところがありますが・・・)
気を取り直して、雪掻きスタート。
小一時間で作業を終え、事務所での仕事に取り掛かりました。
しばらくすると・・・
「ゴゴゴゴ・・・・ドサッ!!」
爆発音のような大ノイズにドキリ。
正体は、屋根に降り積もった分厚い雪。
暖房などの熱で屋根があたたまり、かたまりごと地面に落下したのでした。
これがよりによって、わたしが雪掻きしたポイントの真上。
無力感としずかな苛立ちを覚えながら、雪掻きスタイルに着替えて外に出たのでした。
またしばらくすると、今度は納屋のほうからかわいらしい鳥の鳴き声。
二人でそぉ~っと覗くと、軒下に干した稲わらの束がガサガサ。
この大雪で快適な居場所を失ったのか、エサの物色か、ヒタキかホオジロのような鳥が集合しているのでした。
とても敏感な性質で、窓越しにもかかわらずこちらが身を乗り出すとあっという間に解散。
あの鳥たちは、何をしに来ていたのでしょうか。
この記事を書いている時間帯(22時半位)も雪がぱらぱら。
おそらく明朝も、雪掻きは避けて通れないでしょう。
この程度ならまだしも、、雪国の暮らしはさぞ大変だろうと想像します。
今日の一句
無住なる 庵も 雪の化粧かな
むじゅうなる いおりも ゆきのけしょうかな
季語:雪(冬)
山も、川も、田んぼも一面雪の中。
いつもは寂しい景となっている空き家も、今は美しい雪をまとっています。