勝算があるかないかと言われれば、答えに窮すれど。
地域の未来に想いを馳せる日々です。
未来への入り口にて
(前回記事の続き、のつもりでしたが内容がややズレてしまいました)
人口が減り、仕事が減り、娯楽が減り、子供が減りー
神河町に限らず、日本の田舎はまさに負のスパイラルに直面してきています。
その根元をたどっていくと気が遠くなるほど深く、また複雑に絡まりあっています。
戦後の林業施策やGHQによる日本の西洋化、農業の弱体化を招いた国家施策など、挙げていけばキリがありません。
それだけに、課題を一挙に解決できる魔法はないと思います。
(◯◯ダイエットが総じて万能ではないように)
翻って、自分の置かれている状況はどうかというと、
結婚を考えた時に妻の「おばあちゃん家」が空き家となっていたことがきっかけとなり移住。
以後、旧蘆田邸に住まいながら山口の表札を掲げ、自分たちらしい暮らし方を模索し続けています。
そんな中、築80年超の空小屋を改修してオフィス兼コワーキングスペース「kajiyano」を昨年の冬に立ち上げたことは私たちにとって大きな賭けであり実験でもあります。
県外の方のイメージの中で「空白地帯」だとも言われる「兵庫県の真ん中らへん」。
そこに、交流と協働がキーワードとなるコワーキングスペースを作る。
経営の視点で見た時には決して正攻法ではないと思います。
ただ、ニワトリと卵の話で、場ができればエキサイティングな交流が生まれていくのではないかというのがわたしたちの仮説。
飲食店でもなく、カフェでもなく・・・
なかなか趣旨を説明しづらい場所ではあるのですが、最近になって少しずつ、イメージしていたようん出会いやコラボレーションが生まれてきています。
特定の業種を挙げるとプライバシーに障りそうなので伏せますが、簡単に言うとわたしのお世話になっている姫路の事業者さんと神河町の若手がこの場所を通じて繋がりました。
共通の関心ごとは「まちづくり」あるいは「リノベーション」。
異なる視点からのトークがお互いに刺激になるようです。
最初こそわたしがおつなぎしますが、あとは「なりゆき」。
二人の間でキャッチボールが始まるとひとまず役目は完了で、あとはワクワクしながら経過を目で追うのみです。
場を作っていくのはまさしく「人」。
上記のケースのように、自然な形で人が交差していく場所になり小さなイノベーションがたくさん生まれてきたらそれは自分たちにとっても楽しいことです。
「なんでまたそんな場所で??」
というクエスチョンの答えになるかは分かりませんが、ある面では時代の「逆張り」。
投資の世界における”レバレッジ”がきいている状態=弓がピンと張っている状態とも言えます。
何かのきっかけで矢が放たれれば、ポジティブな輪が広がり明るいサイクルが生まれるかもしれません。
そんなことを夢想する、春の一日です。
今日の一句
若草の 大地に分かつ 雨の粒
わかくさの だいちにわかつ あめのつぶ
季語:若草(春)
庭のあちこちで生命を謳歌する若草たち。
やわらかに、かつしなやかに、雨粒を大地に渡してゆきます。