春の兆しが、あちこちに。
気持ちを落ち着けて、耳をすませてみたくなります。
春にして、春を想う
春を知らせる鳥といえば、ウグイス(春告鳥)。
裏山のウグイスは独特の癖があり
「ホー、ホケキョケ!」
と鳴くと書いたことがありますが
今年は
「ホーホケキョ」と教科書どおりに喉を鳴らしています。
その他、過ごしやすい季節になってくると登場するのが、カメムシ・・・
もとい、蛙です。
蛙たちもまた、春を知らせるメッセンジャーといえるかもしれません。
先週のある朝。
なまあたたかい空気の中で草むらから
「シャンシャンシャンシャン・・・」
とどこか馴染みのある鈴のような音色が聞こえて来ました。
さらに耳をすませると
「ゲコゲコケコケコ・・・」
「蛙が鳴き始めた!!」
洗濯物を干していた妻に伝えに行くと
妻も
「今日、蛙おるなぁ!」
二人して、蛙が鳴き始めた日を明確に認識していたのでした。
ただし蛙が鳴くということは、雨の気配が漂っているということ。
念のため洗濯物を軒下に隠したとたんに小雨が降り出しました。
話は変わって、小学校時代からの幼なじみが奥さんを連れて先日kajiyanoに遊びに来てくれました。
結婚もしてすっかり東京暮らしの彼らですが、いまはオンラインでお互いの近況を確認できる時代。
instagramやこのブログでわたしたちの動きをチェックしてくれていて、姫路に帰ったらぜひ立ち寄りたいと思ってくれていたそうです。
「さて、どこに連れて行こうか・・・」
少し迷いましたが、時間も限られていたので大川原集落周辺を案内することにしました。
大川原集落のシンボルの一つである週末滞在型ロッジ「カクレ畑」、その周りの花見スポット、長谷ダムの眺望、お大師さんの山水、農道から見る田んぼの景色・・・
散策程度のつもりだったのですが、行く先々でチェックポイントやエピソードを紹介しながらのちょっとしたガイド旅のようになりました。
kajiyanoに戻って村での生活を話していると
「貴士たちがここで何年も過ごしとうって思うとすごいわ〜」
と感慨深げ。
たしかに、わたしたちもこの地で四季を何度も迎えられていることが「有難」く、また少々不思議でもあります。
これからどんな道が待っているのか。不安や恐怖もまだまだありますが、こうして友や知人が訪ねてくれて応援してくれることは大きな励みになります。
「めっちゃリフレッシュできたわ。ありがとう」
と帰り際の友。
こちらこそ、感謝の気持ちでいっぱいです。
心おどる春。浮かれすぎず、足もとを見て進んでいこうと思います。
今日の一句
身軽なる 旅の夫婦や 初蛙
みがるなる たびのふうふや はつがえる
季語:初蛙(春)
遠路ながら、フットワーク軽く立ち寄ってくれた友人夫婦。
いっしょに大川原を散策していると、どこか旅の道中のように感じました。