白銀の里に身を寄せ実万両

家に居ても、人と会っても、「年が明ける」ことを意識する時期になってきました。


一年の終わり

 

関西では、新暦12月13日が「事始(ことはじめ)正月の準備を始める日とされています

この日に、分家から本家へ、また芸能の分野では弟子から師匠へ、鏡餅を持って年末の挨拶に行くという慣習もあり、京都祇園では、舞妓さんが師匠宅やお茶屋さんの挨拶に回る光景が毎年恒例となっています。

【参考HP】鼠六匹に冬の蛙

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近年は、年賀の挨拶や年末年始の過ごし方も簡素化されてきていますが、数ある日本の季節行事の中でも、お正月は特別な節目として大切にされてきたのだと思います。「初着」といって、正月に下着などを新調する風習もあったそう)


赤い実は、縁起物。

 

さて、全国的に低気圧をともなう厳しい寒さが続いていますが、山間部の長谷は「白銀の世界」の日も珍しくありません。

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白雪に染まる庭園の中で、ビビッドに存在感を示しているのが、千両や万両、南天といった「赤い実」をつける木たち。

一両、十両、百両、千両、万両は、お金に縁のある名前。そして、南天は「難を転ずる」という語呂もあります。そんな由来もあってこれらの赤い実は縁起が良いとされ、お正月の門松にも添えられてきました。

千両。万両と違って、葉の上に実をつけます。
千両。万両と違って、葉の上に実をつけます。

そして何と!

「千両・万両・有り通し(一両)」の三つを植えると常にお金に困らないという秘伝を今回知り、足りない一両を植えようか真剣に検討をはじめています。(冗談です)

アリドオシ(一両)
アリドオシ(一両)

【参考HP】『ヤサシイエンゲイ』(画像転載)


今日の一句

 

白銀の 里に身を寄せ 実万両

はくぎんの さとにみをよせ みまんりょう

季語:実万両(冬)

雪に覆われた庭の中で、色鮮やかな実をたずさえる万両。そのたたずまいは力強くもあり、見ようによっては、厳しい寒さの中で身を寄せ合う家族の原風景のようです。

いよいよ年明けの気配が近づいてきました。

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