姫路駅前に事務所を持つことになりました。その名も『山口貴士事務所』。
”原点回帰”の旅は続きます。
2015年の書初め
年末の記事にも書きましたが、昨年の書初めは、「積ん徳」。
そして2015年は、、、
「発芽」です。
小さくても、少しずつでも、これまで土に蒔いてきた種が芽を出してほしい。そんな想いで筆を執りました。
「受け継ぐ」世代
長谷の田舎で暮らしはじめてから、「受け継いだ資産に新たな命を吹き込む」ということが、いつの間にか日常の一部になっています。
姫路の新興住宅街で生まれ育った自分にとって、「家」は、「快適に過ごすために新しく建てるもの」でした。
その根底に何があるのか、あったのか。知らずに一生を終えたら、それは「不自由」な暮らしから脱するために死に物狂いで努力した先人は少し寂しい気持ちがするかもしれません。
この度、私が「受け継ぐ」ことになった場所は、長谷川信也さんがオーナーとなって新装開店したブックカフェ&ギャラリー『Quiet Holiday in tree house』2階の一部分。
ブックカフェ”ツリーハウス”には10年以上の歴史があり、2代前のオーナーから私の父が通っているお店でもあります。
昨年9月に閉店した際、私がライブ活動などでお世話になっている、デザイナー 兼 音楽レーベル『Dig Up』オーナーの長谷川さんが後継者に挙がり、そこから私にも声が掛かりました。
新オーナーの哲学を反映しながら、先代オーナーの想い、そして私の父のような、この場所を愛した人たちの想いも承けて、また新しい場所が創られてゆくのだと思います。
事務所は、『谷間の家 さんきら』のサテライトオフィスとしても稼働します。また、お店では棚づくりや値付けなど書籍も担当します。近郊の方は、是非一度お越しください。
今日の一句
書初の 息継ぎもせず 二文字目
かきぞめの いきつぎもせず ふたもじめ
季語:書初(新年)
少し時間差はありますが、新年の一句。
硯にたまった墨に筆をつけ、ひと呼吸。「えいっ」と一文字目を書き始めたら、もう後戻りできません。
来たる一年への想いを込めて、「抱負」とも「願い」ともいえる文字をしたためました。
追記
オープン準備に追われている1/7午後、妻の父方の祖母が亡くなりました。お正月のご挨拶にて、はじめてお会いしたばかりでした。
車椅子姿で、親族の顔もかろうじて認識されているような状態でしたが、妻の手を取った後、私の手も取って頷いて下さったことが忘れられません。何かを伝えたかったのでしょうか。
「世代」は確実に続いてゆきます。
合掌。