肩越しの声を聴きたる土用凪


記録的な暑さにも見舞われた、今年の”夏の土用”。

先人にしたがって、農作業はひと休み?


土用は土を触るべからず!?

 

日本に古くから伝わる生活の知恵や言い伝えの数々。

その中で、農家の生活に直結する言い伝えがあります。

 

「土用(立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれ約18日前までの期間)は土いじりをしてはならない」。

 

「土公神(どこうじん)という神様が土に潜っている期間なので、掘り起こすと怒らせてしまう」

というのがその理由。

 

素直に納得できるかは別にして、先人が言い残すことにはなんらかの因果関係があるはずです。

 

科学的根拠はありませんが、経験もふまえた現時点の結論はこうです。

 

「土用に田んぼや畑の作業をすると、体調を崩しやすい」。

 

実際、この時期に田んぼの草抜きなど頭を地面に向ける姿勢を長時間続けると、血が逆流してクラクラとしてきて危険を感じたこともあります。

季節の変わり目は無理をすべからず、という教訓の一種と受け止めても良いのかもしれません。

 

夏の土用信仰。

「神様が怒るから農作業は休んで、うまいもんでも食おうや」

先人たちのそんな茶目っ気も見え隠れします。

 

【参考記事】

土用の日に土いじりがNGなのはなぜ?〇〇が土の中に!?


今日の一句

 

肩越しの 声を聴きたる 土用凪

かたごしの こえをききたる どようなぎ

季語:土用凪(夏)

土用凪とは、夏の土用における無風の日のこと。

振り返るのもおっくうになるような暑さの中で、とりとめのない会話が交わされます。


兵庫県姫路市生まれ。早稲田大学大学院 教育学研究科 修了。専門は江戸の初期俳諧。 総合広告会社(博報堂DYホールディングス)を経て、2014年兵庫県神河町に移住。2015年起業。2020年より株式会社OFFICE KAJIYANO 代表取締役 俳句結社「姫路青門」所属

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