輪の中へ袖引き寄せる踊かな

関東の子どもたちが神河にやってきた!

地域の暮らしを学ぶことをテーマに2泊3日のツアーが実施されました。


「未来こどもがっこう」神河体験ツアー 1日目

 

前職の仲間が携わっている、千葉県柏市の「柏の葉キャンパスシティ」プロジェクト

2015年から始まったまちの学びのプラットフォームが「未来こどもがっこう」です。

この度、未来こどもがっこう初となる西日本を舞台にしたツアーが神河町で開催されました。


当日の参加者は小学生の親子12名。

JR姫路駅に集合しました。(ほぼ全員が新幹線利用)

そこからは、解散まで貸切バスでの移動となりました。

※全面的に神姫グリーンバス様にサポートいただきました。

今回のツアーのコンセプトは「交流を通して地域の暮らしを学ぶ」こと。

もうひとつは、「ありのままの自然や食のルーツに触れる」こと。

 

神河で最初に立ち寄ったのは『昔ごはんとおやつの時間 楽や』さん。

事前視察組からの陽子さんへのラブコール(?)もあり、定休日にもかかわらず特別に貸切利用させて頂きました。

この日の献立

旧村役場の趣きを残すアットホームな空間で、育玄米(はぐみげんまい)地元の季節野菜を美味しくいただきました。

素材の個性を生かしたやさしい味。

陽子さんによるメニュー解説を経て、自己紹介タイムへ。

出会って間もない参加者同士でしたが、楽やさんのほっこりとした空気感も手伝って自然と笑顔がこぼれます。

「神河町という面白いまちにやってきた!」というワクワク感、地産の食、そして何より人の魅力。

大人もこどもも、きっと充実した旅のはじまりを予感した時間だったと思います。


1日目のハイライトは、伝統行事「地蔵盆」への参加。

ここ数年地蔵盆の日にボーイスカウトを受け入れている赤田地区の皆さまにご検討いただき、「未来こどもがっこう」が準備から全面的に関わらせていただけることになりました。

(地元大川原も同じ23日の開催なので、区長には丁重に陳謝致しました・・)

花団子と呼ばれる飾り餅作り、花団子を刺す竹串作り、櫓の組み立て、提灯飾り・・・

いくつかのチームに分かれ、先輩方の指導を頂きながら一大行事の準備を進めていきました。

ハサミで切り込みを入れ、カールさせながら花の模様を作っていきます。
「例年の倍」という、たくさんの花団子をお地蔵さんに供えました。

準備がひと段落してからは、畳の間で食事。

長谷の中でも「お米が美味しい」と言われる赤田集落。

(山が近く日照時間が長いためでしょうか)

地元のお米の塩にぎり特製おでんが振る舞われ、大人もこどもも「美味しい〜」と大喜びでした。

ホテルモンテローザでの入浴を挟んで、いよいよお祭り本番。

未来こどもがっこうも簡易な縁日ブース(景品釣り)を出店し、地域のこどもと交流することができました。

その後、和尚さんが地蔵尊へ供えるお経にみんなで参加。

「いろんな神様や仏様がおるが、地蔵菩薩は一番身近な仏様。分け隔てなく、こどもの安全と幸せを願ってくださっとる」

こども向けの説法を経て、

「地蔵菩薩」の真言を練習しました。

 

「おんかーかー」「オンカーカー」

「かび さんまー」「カビサンマー」

「えいそわか」「エイソワカ」

10回ほど繰り返して唱和し、和尚さんとの交流を終えました。


いよいよ祭り本番。

大音量で「炭坑節」や郷土の「大河内音頭」が流れ、自然と踊りの輪ができていきました。

照れるご父兄をよそ目に、こどもたちはなんと太鼓役に抜擢!

今思えばリズム感のある子たちで良かったです。

地域の伝統あるお祭りに参加するという貴重な体験ができ、ご父兄も感無量だったようすでした。

餅花やお土産を受け取り、大人は心地よい疲れを顔に浮かべながら、こどもたちはテンション最高潮で宿泊先へ向かっていきました。

 

ちなみにこの日の冒頭、滞在中のニックネームを決めて欲しいと言われました。

思いつきで

「コアラ」

にしてみ他ところ、純粋なこどもたちの共感を呼んだようであっという間に浸透。

顔が見える集落行事への参加でわたしが燃え尽きていることなど知る由もない彼女たちは、バスの車内で一斉にコアラコール。

「コアラ〜こっち座って!」

「コアラはオーストラリアから来たの?」

「ねぇねぇ、コアラって何食べるの?」

すっかり遊びの標的にされてしまうわたしでした。

 

ゆるりと心地よい空間でのおもてなしと、地域の伝統行事への参加。想像以上に濃密な、ツアー1日目が無事終了しました。(つづく)


今日の一句

 

輪の中へ 袖引き寄せる 踊かな

わのなかへ そでひきよせる おどりかな

季語:踊(秋)

踊りの輪の外で、あたふたとする都市部の親子。

「一緒に踊りましょう」と誘われて、ぎこちくも一所懸命に踊っていました。

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