今年は、谷間の家さんきら改修イヤー。
敷地内に立つNTTの電柱の移設が完了しました。
傾いた電柱は危険!?
小屋改修にむけて想像を膨らませるとき、どうしても見て見ぬふりはできない問題がありました。
ひとつは、義祖母ゆかりのガレージ。
そしてもうひとつが、シンボルツリーとしたい桜の木のそばに立つ電柱。
立地もさることながら「傾いて立っている」という致命的な弱点があり、ガレージがなくなって見晴らしが良くなったことでよけいに気になってしまうようになりました。
もちろんのこと電柱移設の経験などなく、掛かる費用や工数まったくの未知数。
どこにどう連絡すれば良いかと考えているときに、
「傾いてもとるから危ないいうてNTTに連絡したら、がいよう対応してくれるんちゃうか」と近所の方から助言をいただきました。
「なるほど!」とその通りに連絡したら
「本当ですか!?早急に対処します!」
とさっそく移設の段取りを進めてもらえました。
安全の問題となると、スピーディーに動かざるを得ないのかもしれません。
調査の結果、電柱はNTTのもので間違いなく、何らかの理由でリストに登録されていなかったのだそうです。
肝心の費用は、敷地内の移設であれば負担ゼロ。
ただし、公道へ移設する場合やケーブルを特別なものにする場合は別途費用が必要だそうです。
義母とも相談のうえ、新しく生まれ変わる小屋への視線に入らないよう、敷地の西側(離れ側)に移設することを決めました。
4ヶ月がかりの電柱移設プロジェクト
ここからが長い道のりでした。
プロジェクトが動き出したのは良いですが、NTTと関電それぞれの関連会社の管轄作業が決まっており、別々の工程で進めなければなりません。
11月上旬のNTTへの連絡から完了まで実に4ヶ月。
以下のような流れでした。(いずれも本体ではなく系列会社)
NTT:下見&移設先チェック
↓
関電:下見
↓
NTT:新しい電柱建立&電話線付け替え
↓
関電:電源ケーブル付け替え
↓
NTT:電柱引き抜き
下見を終えてからの実作業は、すべて複数人での作業。
さらに重機が入る際には交通整理のスタッフさんも出動します。
じぶんたちの都合で電柱の位置を変えてもらうだけなのに、まるで大規模なリフォーム工事のようでした。
ガレージがなくなったときも視界がずいぶん変わるなぁと感じましたが、電柱がなくなりさらに解放感あふれる空間に。
また一歩、前に進みました。
今日の一句
電柱の傾きに慣れ 春の風邪
でんちゅうのかたむきになれ はるのかぜ
季語:春の風邪(春)
春になっても油断すると風邪をひきます。(事実、妻が数日ダウンしました)
因果関係があるような無いような、ときにはそんなファジーな俳句を作ってみたくなります。
電柱がなくなって、スッキリした「先生の部屋」のある風景。どこかで観たことのある景色・・そうや!京都嵯峨野にある「落柿舎」を思い出しました。貴殿の愛して止まない芭蕉の草庵です。シンボルとして大きな芭蕉(バナナ)の木があります。「先生の部屋」のシンボルは、桜の木になるのですね。「先生の部屋」は、あの侘びた感じを残してほしいような・・。落柿舎の周りは厳しく規制されていて、落柿舎前にある畑も当時のままで、その畑も保存対象だそうです。一度落柿舎へ行かれることをお勧めします。
梅本様
落柿舎!去来が暮らしていた草庵のようですね。茅葺きの屋根や紅葉がなんとも渋いですね。。憧れます。
ぜひ京都ツアーの際の行程に組み込んでください!
また記事に書くことになるかもしれませんが、今日、長谷地区の気候に適した野菜づくりを学ぶ研修がありました。
現在、日本のホームセンター等で販売されている種はF1という交配種で、1代(1シーズン)限り。それに対して在来の固定種は、種取りをすればまた翌年播種することができ、土地になじめば年々味わいも良くなっていくそうです。この土地に長く根付いている山桜も、選ばれて残っているのかもしれないなと思います。
さいわいにも、老朽化している屋根瓦は地元の瓦屋さんが同じ型のものを保有していることが分かりました。予算との兼ね合いもありますがなるべく趣きを生かしつつアレンジを加えられたらと思っています。
クラウドファンディングのリターンは記念樹植樹権など検討中ですので、応援のほど何卒よろしくお願いします!(詳細はまた後日・・)
そう、「落柿舎」は正確には芭蕉の高弟、向井去来の草庵でしたね。でもやっぱり、落柿舎は、一番に思い浮かぶのは芭蕉ですよね。シンボル樹も芭蕉の木ではなく、柿の木なんですが、やはり芭蕉の木が目を引きます。記念植樹権、ぜひとも参加させてください。植樹は、ヒガンサクラがいいですね。「神代桜」「醍醐桜」もヒガンサクラ系ですもんね。ただ鹿の被害にあわないようにしないと・・。私の丹波の隠れ家の倉庫も変化しつつあります。私のはワークスペースではなく、楽しい引きこもり部屋ですけどね。しかし里山暮らしはクリエイティブですね。ドイツ人で古民家再生を手掛けている方が「日本人は不思議です。宝石を捨てて、砂利の家を作っている」まさしく今の日本人の価値観を象徴した言葉です。これからお互い刺激しあって、大河原、丹波からいろいろと発信していきましょう!
勉強になります。シダレザクラも良いですが、ヒガンザクラはしっとりしていて上品ですね。植樹ラインナップに入れさせて頂こうと思います。(神代桜、一度自分の目で見てみたいです)
丹波の隠れ家も日々進化しているのでしょうね。本業もお忙しいのに、その凄まじいバイタリティ!
現代の里山を取り巻く人もいろいろですが、素朴な実践者でありたいなぁと思います。できること、できていないことが沢山ありすぎて途方に暮れることもありますが、先人が残してくれた宝と楽しく向き合っていきたいと思います。今後とも応援のほど宜しくお願い致します!