刻を打つ如月の水ひと雫

暦の上では春を迎えましたが、長谷では肌寒い日が続いています。

うっすら降りつもる雪が、やわらかく溶ける「2月」。


俳句結社「姫路 青門」一座へ

私が俳句の教えを乞うているのは、俳句結社「姫路青門」の近沢正人先生。

昨年の8月に村のお姉さま(80代)からご紹介を頂いて以来、先生が神河町で毎月主催している「俳句サロン夢句会」でご指導いただいています。

句会は、1人7句ずつ当季の句を持ち寄り、その場で先生と真剣勝負(?)する形式です。

ユーモアを交えつつ、博覧強記の引き出しから手の切れるような返しを繰り出す先生のエネルギーは、とても齢80とは思えません。


茶道や書道同様、俳句にもさまざまな流派があります。

季語の使い方、旧仮名遣いの可否など基本的なルール解釈の問題もありますが、いちばん大きいのは、一座で切磋琢磨してどんな句境を目指すかという点だと思います。

先生曰く、「姫路青門」の目指すところは、ひとことでいえば高浜虚子がいう「花鳥諷詠」。比較的クラシックな俳風といえるようです。

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私じしん、俳句は「型」があるからこそ面白みが生まれると感じています。

近沢先生とは俳人の好みも近いようで(よく話題にのぼるのは、芭蕉、中村草田男、山口誓子、飯田龍太、鷹羽狩行など。敬称略)、きっと結社の俳風も自分の感覚に馴染むのではないかと以前から思っていました。

年明けごろから「そろそろかなぁ」と思っていたところ、先日の句会で「貴士さん、そろそろどうですか?」と改めてお誘いを頂き、「お願いします」とお返事をしました。

(なんだかプロポーズのようです)

恥ずかしい悪筆で、されど丁寧に、入会申し込みのお手紙を書きました。


 

その人、その場所ならでは

昨日、間借りしているお店と事務所のオープニングパーティーを催していただいたのですが、久しぶりにお会いした方から「ブログを読んでると、貴士君と奈央ちゃんがそこに居ないと出来ない暮らししてるなぁと思うわ」と言われました。

何をもって「豊か」というのかは分かりませんが、「自分ならではの役割がある」という人生を目指していけたら良いなと思います。

雪解けは、この瞬間にも確実に起こっていると信じて、また一歩。


今日の一句

刻を打つ 如月の水 ひと雫

ときをまつ きさらぎのみず ひとしずく

季語:如月(春)

句会で「二月の水の」から添削を頂いた「如月の水」

音の響き、視覚的効果が変わってきますね。

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