高原特有の、湿り気を帯びた長谷の気候。
梅雨の季節はなおさらです。
天の恵みと上手に向き合って暮らしていきたいと思います。
雨があってこその、晴れ間。
連日の大雨に見舞われた昨年に比べれば、今年の梅雨シーズンはまだ過ごしやすい気候といえそうです。
昨年は、革靴や名刺入れをはじめ、あらゆるものがカビにさらされましたが、今年は時おり晴れ間もあり、田んぼの作業も何とか予定通りこなせています。
ものごころついてから、「雨はうっとうしいもの」という意識が根強くありましたが、田舎で暮らしはじめてから、「雨もウェルカム」な気持ちに変わりました。
草木や田んぼにとっては、天から一斉に降ってくる雨のシャワーは、他にかえられない貴重な恵み。一説によれば、梅雨の時期の湿度は、体内の80%を水分が占める人間のからだにとっても貴重な栄養だそうです。
家の中から眺める雨の景色もまた、生活のスパイスとさえいえるかもしれません。
季節の花をめでる。
ここで暮らしはじめてから、(妻の影響もありますが)季節の象徴をしっかり自分の目で見たいと思うようになりました。
梅雨の季節は、なんといっても、村のあちこちで咲きほこる紫陽花(あじさい)の美しさ。
車窓に飛び込んでくる、沿道に咲く水色や桃色の紫陽花。
野に咲く山紫陽花。
その爽やかで透き通ったグラデーションは、ふさぎがちな気持ちを晴れやかにする力を持っています。
今日の一句
一夜ごと紫陽花色を深めけり
ひとよごと あじさいいろをふかめけり
季語:紫陽花(夏)
梅雨の季節をカラフルに彩る、紫陽花たち。
夜のあいだに降り注ぐ雨が、そのコントラストを少しずつ強めていきます。