竹炭を茣蓙に広げる野分あと

「台風が来る!」

と聞けば、一斉に家を閉めて納屋や屋内に道具を避難。

台風が去ったあとの村の動きも、これまた電光石火でした。


台風が長谷を通過!

24日夜から未明にかけては、神河町もたいへんな暴風雨に見舞われました。

ビュービューと家じゅうを吹き抜ける風の音と、「バタン!」と木の扉や木片らしき音。

古民家は揺れに強い(耐震ではなく免震)と信じているので怖くはありませんが、何より稲や庭木のことが心配でした。

車中より。
車中より。

翌朝外に出ると、案の定、目を覆いたくなるような惨状。

苔庭のシンボルツリーである薩摩杉の葉や桜の枝、柿の実などがあちこちに散っている状態でした。

(写真はなし。ご想像ください)

所用で姫路に出なければならず、歯がゆい気持ちでさんきらを後に。

ホテルモンテローザあたりまで、道路は木の枝や落ち葉でたいへんなありさまでした。


台風の後片づけは、住民みずから?

ところが夕方帰ってきたら、驚くことに道路の上はきれいさっぱり。

妻と顔を見合わせました。

村の方に聞いたら、「近くの人がやりよんかいねぇ。田んぼや畑を持ってる人は、そこに面したところは手入れしよるけどね」とのこと。

今回は、消防も出動していないそうです。

どうやら村の誰かがいつの間にか、掃除と片付けをしてくださったようです。

つくづく、地域の人の手によってこの村の景観が美しく保たれているのだと感じます。


今日の一句

竹炭を茣蓙に広げる野分あと

たけずみを ござにひろげる のわきあと

季語:野分あと(秋)

俳句では、台風は「野分(のわき)

台風が過ぎ去ったあとは、カラカラの晴れ空。

吸湿・消臭に使用している竹炭を外に干すと、うれしそうにパチパチと音を立てて弾けはじめました。

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