2016年の初納品は、神河町役場のパンフレット。
空き家再生の歩みが、ひとつの形になりました。
神河町の空き家再生プロジェクト
「空き家バンクによる移住促進」。
「空き家を活用した店舗」。
この分野において、神河町が並々ならぬ力を入れ、結果を出していることはご存知でしょうか?
なんと、空き家活用を通した移住実績は、実は県内No.1!
(空き家バンクを通した成約が2015年3月現在で93件)
また、地域住民や地元の大工さんの協力による空き家改修ワークショップにより生まれ変わったお店が、次々に誕生しています。
そんな、神河町の活力を伝えるお仕事に携わらせていただきました。
神河町の空き家再生プロジェクト
昨年11月、「空き家パンフがリニューアルする」という噂を耳にしました。
空き家パンフとは、「かみかわ田舎暮らし推進協会」(事務局:地域振興課)が制作しているパンフレット。
町内の空き家を活用したお店や周辺の観光スポットが紹介されています。
近年の空き家活用店舗増加にともない、たびたび改訂を重ねてきています。
神河町民や来訪者にとっては、店舗カタログとしても長らく親しまれています。
ローカルのテレビや新聞等の効果か、「神河町といえば、空き家を使ったお店」というイメージが浸透して他県からの視察も少なくないそうで、そんな時にもこのパンフレットが使われてきたのだといいます。
ただ個人的には、「このプロジェクトに関わってこられた先人たちのストーリーや実績をアピールできればより立体的なツールになるのでは」と感じていました。
そんな訳で、今回また店舗増にともなう改訂を行うと聞いて、「ぜひ提案させてください」と手を挙げたのでした。
こういった仕事は、仕込み、つまりリサーチが肝心です。
公的機関による神河町の空き家事例紹介など自分で集められる情報は集めた上で、プロジェクトの初期段階から関わっておられる行政コンサルタントの中井先生に取材させて頂き、「まだまだ知らないことだらけだなぁ」と勉強になりました。
そして、むかえたプレゼンの日。
提案した表紙タイトルは、「神河町 空き家再生プロジェクト」。
すなわち、お店の紹介ではなく、神河町の先進的なプロジェクトの存在を知ってもらい、その集大成として個性豊かなお店を紹介するというコンセプトです。
公の刊行物なので、できるだけ「誰が見てもわかる」表現を目指して、難しい横文字を極力避け、言葉をそぎ落としにそぎ落としました。
従来のものとまったく異なるコンセプトで、最初は役場のご担当者様も戸惑われていましたが、他部署も巻き込んだ協議の上、最終的に所属課長のゴーサインで決定しました。
そこからも色々と紆余曲折ありましたが、この度、晴れてお目見えすることとなりました。
完成品が到着した日、さっそく地域振興課のご担当者が町外にまで配り回られていました。
町役場をはじめ、関連施設や町内の店舗に設置してありますので、見つけたらぜひ手にとってみてください!
【2016.1.26 追記】
平成28年1月26日付 神戸新聞朝刊に掲載されました。
今日の一句
古民家の 灯り整う 冬の夜
こみんかの あかりととのう ふゆのよる
季語:冬の夜(冬)
空気が冴えわたり、しんと静まり返る冬の夜。
自然に調和しながら灯りをこぼす古民家のたたずまいが、よりいっそう美しく感じられます。
このようなパンフレットを町が作ってくださることが、すでに、ありがたいことです。
そして、今回、皆さんのおかげで、さらに神河町の魅力が伝わる素敵なパンフレットへ進化し、手に取らせていただいた時、とっても嬉しかったです。
見えていないところに、きっと、かなりなお時間や労力を注いでくださったことが伝わってきて…ありがとうの気持ちでいっぱいです。
大切に配らせていただきます!
嬉しいお言葉ありがとうございます。
そもそも、空き家改修のお店を町がバックアップし続けているというのはすごいことですね。田舎暮らし推進協会の皆さん、そして事務局の地域振興課さんが積み上げてこられたものの重さを感じます。
取材の過程で、楽やさんが地域からどれだけ愛されているかを改めて知りました。
楽やさんはじめ、神河町を彩る素敵なお店のことを、さらに広く知ってもらうきっかけになったら良いなと思います。これからも宜しくお願いします!