みんなで地域の支え合いを考える日。
「神河町 地区別人権教室」にはじめて参加しました。
他人ごとではない、認知症のこと。
毎年地区ごとに行われている「人権教室」。
わたしは今回が初参加でした。
名前からして歴史などにかかわる難しい話なのかなと思いましたが、この度のテーマは『認知症』。
町の職員さんからのご説明のあと、認知症を題材にした金子昇主演の映画が上映されました。
寿司職人だった父の認知症がはじまり、戸惑う息子とその家族。共働き家庭でどうやって模索してゆくうちにだんだんと心が通い合うようになり、葛藤を乗り越えて家族の新しい関係がはじまる――
いろんな伏線が最後に重なる、密度の濃いストーリーでした。
いま自分が問題に直面している訳でもなく介護の経験もありませんが、家族の顔や地域の皆さんの顔を多い浮かべているうちにうるっときてしまい・・・
「あかん、あかん」
と拭いながらまわりを見回すと、涙を拭っているのはわたしだけではありませんでした。
きっと、一人ひとり、自分の人生と重ね合わせていたのだろうと思います。
認知症になりにくい生活習慣
認知症を予防するにはどうすれば良いのでしょうか。
講師の先生いわく、「話すこと」と「笑うこと」によって血液の巡りが良くなるそうです。
また、日常的に頭を使うこと。
たとえば、
- 健康的な規則正しい生活を送りながらも、ときどき違うことにチャレンジする。
- 田畑の作業を行う。
といった活動です。
逆に、たとえば毎日同じ時間にテレビの前に座り『水戸黄門』を観る・・・
など”頭を使わない”生活は危険だそうです。
そうした意味では、都会に比べてこういった山間部の暮らしは日々変化があり身体も使うので、健康寿命を長く保ちやすい環境なのかもしれません。
ちなみに神河町では現在、役場の職員さん全員が『認知症サポーター』の資格を保有。
オレンジ色のバンドが目印です。
小学校でもキッズサポーター養成講座を実施するなど、超全体で認知症をサポートするためのネットワークが広がっています。
もちろん「健康に生きられる」ことが第一ですが、いざ認知症になったときに家族や地域の理解があればどれだけ心強いことでしょう。
日ごろ気づきにくいことを考えるきっかけとなった研修でした。
今日の一句
秋暑し 身振りで話す 峡の道
あきあつし みぶりではなす かいのみち
季語:秋暑し(秋)
蝉が鳴き、じりじりと太陽に照りつけられる帰り道。
大きな身振りで話す村の先輩の姿に、活気を感じました。