水漲る田んぼの真ん中で。
ちょっと懐かしい句をアーカイブ。
コロナ禍の入り口で、世の中の動きがピタッと止まった時期。
自分にとっては、はじめてといっていいぐらい、ゆったりとした気持ちで農作業に勤しむ時間が生まれた。
たしか初期除草で、田んぼに入っているとき。急にひときわ大きな風が吹いて、水面がいっせいに輝き出したことに心をつかまれた。
無限に光り続けるような「余波」。
何かそれ以上のサプライズが生まれるわけでもないだろうことも分かっていながら、長靴の中の足がやわらかい土に沈み込んでいることを感じつつ、ただただぼーっとそのきらめきを眺めていた。
(第三者から見たら、「仕事無くなって暇なんだろうか」と心配されるような光景だったかもしれない)
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青田風立ちし水面の光かな