刈り残る田の二つ三つ赤とんぼ


いよいよ収穫!のはずが・・・

天候には勝てません。


稲刈りを待ちわびて

大川原集落で今年から有機稲作にチャレンジしている3農家。

防草のため遅めに田植えをしている関係で、営農組合による稲刈りも極力後半に回してもらっていました。

先週土曜に行われた運動会の時点では、わたしたちを残して稲刈りはほぼ終了。

「今年は去年よりようでけた」

「1反あたり8俵(約420kg )穫れた」

と総じて景気の良い話が聞こえる中、

「うちの田んぼはどうなんやろ・・・」

と胸中不安いっぱいになりながら、次週の稲刈りに目を向けていました。


コンバインで刈る直前に、機械が刈り取りにくい四隅を手刈りしておかねばなりません。

稲刈りの予定日は水曜。

先輩に聞くと、

「月曜に刈ろうかと思ってる」。

月曜は終日仕事が入っていたので、

「刈るとしたら火曜日かな」と算段していました。


案の定、週明けで連絡ごとも多く月曜はバタバタ。

翌日も昼過ぎまで立て込んでいました。

「暗くなる前には絶対刈らないと・・・!」

追い立てられるように仕事を片付け、区切りがついたところで出発!

農作業スタイルに着替えて外に飛び出しました。


大失敗!

このあたりで気づくべきでした。

直近の天気予報をチェックしていないことを・・・。

ひととおり刈り終えて、営農組合のオペレーター(機械を操縦する人)でもある有機稲作チームの先輩に報告したところ、

「え?刈ってしもたん?」

と、まったく予想していなかった反応。

それもそのはず。

あわてて天気予報を確認すると、、1週間まるまる雨予報に変わっているではありませんか!

「さすがに言わんでも大丈夫か思ったんやけど、言うといちゃったら良かったなぁ。。」

と気を遣わせてしまい、申し訳ないような情けないような気持ちになりました。


1日2日ならまだしも、畦に稲を放置していると穂が腐ってしまいます。

「穂が地面に付かんように干しておかなあかんなぁ」

とアドバイスをいただき、さっそく翌日作業に取り掛かりました。


先輩曰く、田んぼの外に向けて稲穂を並べ、穂が宙にはみ出るように保てばとりあえずはOK。

 

「まずは稲を一か所に集めるか・・・」と着手し始めたその時、ちょうど村のかたが通りかかりました。

 

「おう、何しよんどい」 ※別に怒っている訳ではないです。播州弁を活字にするのは難しいです。

と声を掛けられ事情を話すと、

「ほな、そのへんにあるもんで稲木(稲を干す台)作れや」。

「え!?今からですか・・・?」

戸惑いを隠せないわたしでしたが、保管していた竹で急遽いっしょに「稲木づくり」が始まりました。


正直、普段ひとりだとこの手の作業は億劫に感じてしまいがちです。

しかし、教えてもらいながら作るとあっという間!

稲の束のくくり方(昨年の藁を束にして括る)稲木のほどけにくい結び方など、生活の知恵を伝授してもらえました。

ちょっと不格好な稲木ですが、手刈りした稲をちゃんと干すことができて感動しました。

(こうしておけば、少々雨があたっても大丈夫だそうです)

 

自分の確認不足で先輩たちを振り回してしまいましたが、思わぬ学びも得られた今回の出来事。

 

次への糧にしたいと思います。

 

それにしても収穫はいつになるのか・・・。

米のことを考えると悶々とする日々です。


今日の一句

刈り残る 田の二つ三つ 赤とんぼ

かりのこる たのふたつみつ あかとんぼ

季語:赤とんぼ(秋)

集落内で、収穫を待つ田んぼは数えるほど。

とんぼたちにとっては、お気に入りの遊び場がだんだんと少なくなっているのかもしれません。


兵庫県姫路市生まれ。早稲田大学大学院 教育学研究科 修了。専門は江戸の初期俳諧。 総合広告会社(博報堂DYホールディングス)を経て、2014年兵庫県神河町に移住。2015年起業。2020年より株式会社OFFICE KAJIYANO 代表取締役 俳句結社「姫路青門」所属

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