知らない土地へ移り住むのは、不安がつきまとうもの。
神河町では、行政もサポートを担う移住者交流の会があります。その名も『神河を遊ぶ会(神遊会)』。
この度は、神崎公民館向かいの土手でお花見会が行われました。
ベストタイミングで満開の桜を堪能
今年は、同じ長谷のS夫婦と山口家が幹事。3月はじめにお花見企画がスタートしました。
まずは、日時。事業者の方々の定休日も考慮して木曜開催、4月の2週よりは第1週に決定。
「神河町は気温も低いし、さすがにちょっと早いかも・・・」とうっすら懸念していると、1週間前くらいの時点で当日は雨の予報。
屋内で行うことも想定していましたが、雨がちな1週間にもかかわらずピンポイントで晴天に恵まれ、日当たりの良い南向きの川べりは見事な満開。「晴れ男」さがしで盛り上がりました。
参加者は25名。会費500円+お持ち寄りという形式です。
大川原のハンターさんご提供の猪肉や豊岡の海の幸をバーベキューで味わいつつ、ビンゴコーナーでは、神河町の陶芸家・東信行先生制作のマグカップが景品として全員にプレゼントされるなど、もりだくさんの内容!
里山づくりを行っているAさんの焙煎珈琲&おなじみ『楽や』さん差し入れの特製豆乳プリンをデザートに味わいながら、とても幸せな気持ちになりました。(プリンの写真が無くてごめんなさい)
準備にあたっては、昨年に引き続き、神河町役場・地域振興課の皆さんがテント等の備品や軽トラを手配して下さいました。
わたしも含め移住後間もない人から、現役サラリーマン時代に神河に移住して25年(!)というベテランまで、様々なライフスタイルを送る住民が近況を報告し合い、とても密度の濃い時間になったと思います。
「移住者」の定義?
母体となった会は、移住者同士の横のつながりを求める声によって生まれました。
今よりも情報やサポートの仕組みが少ない中、神河町に移住してきたものの同じような立場の人がどこにいるのか、どうやって情報交換やコミュニケーションを図ればよいか分からない、という状況だったのだと思います。
住民の声を聞き行政もバックアップに乗り出してから、年々規模が大きくなり、移住者間のネットワークも整備されてきています。
一方で、「”移住者”はいつまで”移住者”なのか」という声も。
つまり、「地の人」と「よその人」という区分けが強調されることにもなる、ということです。
ただ、集落の役員選挙の際にも感じましたが、先祖代々その土地で暮らし色々なものを見聞きしている先輩方の中で、「一人前」と認めてもらえるのはそう簡単なことではありません。
居住年数にかかわらず、都会から移り住んだ人ならではの悩みの相談や情報交換が出来る場があるのは心強いことだと思います。
今日の一句
閑村の 新顔まじる 花見かな
かんそんの しんがおまじる はなみかな
季語:花見(春)
人口減少や高齢化がすすむ田舎の集落。一方で、そこに都会では得られない魅力を感じて移住される方も確実に増加しつつあります。
「花(桜)を愛でる」という日本の美意識の前では、人の垣根はありません。