例年より早く満開をむかえた桜が、少しずつ散り始めています。
わたしが暮らす村では、4月第1週に集落の総会、第2週に隣保の総会が行われました。
「村の住民」であるということ
総会の議題は多岐にわたりますが、今回話題になったことのひとつが、村民の住民票の有無をどう確認するかということ。
というのも、わたしたちが暮らす大川原集落に限らず、村を去った方や不在がちの方を頭数に入れるかどうかが問題となってきているからです。
昔ほどではありませんが、山林の利益分配については毎年少なくないお金が動くため、プライバシーの観点をふまえつつなるべく公平を期すやり方が模索されているようで、ある集落では、区長への自己申告制を導入したそうです。
実際、大川原集落でも、過去に村の付き合いはしながらも住民票は市街地から移していなかった方もおり、そのあたりは個別対応せざるを得ないのが実情のようです。
移住当初の近隣ごあいさつで、住民票を移したことを話すととても喜ばれましたが、「住民」の役割と責任を少しずつ実感してきています。
”限界集落”の役職任命の難しさ
以前に記事も書きましたが、2月の臨時総会で、次期隣保長(2年任期)が決定しました。
ところが、その後当人が交通事故に遭われたこともあり、今回、隣保長辞退の申し出がありました。
齢80を越えるご老体。やむを得ずということで、会計に内定していた方が候補に。
しかしこちらも70歳超の独り身。昨年度まで村の会計も務めていた頭脳派ですが、最近は足の具合が芳しくないそう。
「2年後どうなっとるか分からんさかい・・・」という訴えは悲痛なものがありましたが、「万一の時はみんなでサポートするから」という説得で、どうにか引き受けていただくことになりました。
結婚して1年。そろそろ子供のことを考えますが、自分たちの子どもがものごころついた頃、この集落はいったいどのような姿になっているのか、今はちょっと想像がつきません。
今日の一句
庭先の 一本桜の 咲きて散る
にわさきの いっぽんざくらの さきてちる
季語:桜(春)
村の長老も「いつからあるか分からん」と言っていた、さんきらの桜。
(ソメイヨシノではなく、ヤマザクラ系のようです)
月日は、確実に一歩ずつ進んでゆきます。