ついに神河町消防団における本格デビュー。
新年度の活動が幕を開けました。
一大セレモニー『初出式』
「とりあえず4月の3日と10日は一日開けといてぇな」
たしか3月の月例点検の際に、前団長よりそう言われました。
4月3日は、神崎小学校グラウンドで行われる初出式(はつでしき)。
10日は、新入団員及び幹部の合同訓練です。
年度のはじめに行われる初出式は、継続勤労者の表彰や入隊団員の事例、消防ポンプ車のお披露目や放水パフォーマンスなど約2時間半にわたる壮大なセレモニーです。
非常に厳粛な雰囲気のため写真を撮る余裕などありませんでしたが、数々の表彰状や辞令を授ける町長もこの日は消防吏員の制服姿。
いつも以上に太い声とキビキビとした動作に、思わず背筋が伸びました。
表彰授与や辞令のたびに副分団長のさまざまな号令が入ります。
「○○分団長に~、頭(かしら)中(なか)!!」(顔だけ目標に向ける)
「直れ!」
「整列!」
「休め!」
この1セットをおそらく30回は行ったと思います。
山口壮衆議院議員や上野県議のほか町議会議員、地域消防関連組織の重鎮など錚々たる顔ぶれのごあいさつを経て、約2時間立ちっぱなしの団員の足腰はパンパン。
複数のポンプ車合同で放水するプログラムの際に、「膝 立て!」(?)としゃがむ動作を要求されたときには、足を曲げる苦痛にみな顔をゆがめていました。
フィナーレは、わが大川原集落のボスでもある区長会会長・藤原通宏氏の音頭による万歳三唱。
予定より少し早く、2時間ほどで初出式が無事終了しました。
初参加のわたしとしてはかなり長く感じられましたが、
経験者の皆さんは
「去年より早く終わったなぁ」
と少しほっとしたような表情でした。
消防団=火を消す仕事!?
先に言ってしまうと、当日の集合は朝7時半でしたが、解散はなんと夜11時過ぎでした。
(ここのところなるべく朝更新で頑張ってきましたが、さすがに撃沈しました・・・)
初出式のあとは、歓送迎会を兼ねた焼肉BBQ。
〆の焼きそばでおなか一杯になったところで、炭やドラム缶を片付けて事務所へ場所を移しました。
ここからが本番!
夕方くらいになるとひとり抜け、またひとり抜け・・・と人数が減っていくのですが、日が落ちてから神河町消防団の重鎮も参加し、しだいに議論が加熱。
今後の消防団のあり方や地域防災の考え方などについて、バシバシ意見が交わされました。
「外から来て消防に入った人として山口君はどう思う?」
と尋ねられた際に、日ごろ感じている率直な疑問や感想を述べると
「やっぱりそうやんなぁ~」
とえらくウケました。(具体的な内容はヒミツです)
一日の濃厚な語らいを通じて、みなさん”消防”という組織の不可思議さを随所に感じつつも、それ以上に得られるものがあると感じて日々の活動に取り組んでいることが分かりました。
もちろん火災や自然災害が起こったときの初期消火がいちばんの役目ではありますが、それ以上に、地域の人や土地のことを知り、何かあったときに助け合える仲間が生まれることが”消防”の価値なのかもしれません。
まさに「地域を愛する」「まちを愛する」ということばがぴったりの、熱くクールな先輩たち。
これから色々とお世話になりそうです。
という訳で、5月の操法大会に選手として出場することになりました。
転がる石のような、わが人生です。
今日の一句
花冷や 燠火を囲む 顔の彫
はなびえや おきびをかこむ かおのほり
季語:花冷え(春)
花冷えとは、桜が咲く季節の冷え込みのこと。(俳句もまた不可思議な世界です)
あかあかと燃える炭火を囲みながら、ときに激しく、ときに静かに語る凛々しい青年たちの姿をご想像ください。
初・初出式、おつかれ様でした(^_^)
消防団の皆さんが担ってくださっている活動に関しては、はずかしながら、具体的なことは知っていなくて、ぼんやりとした中「いつも、ありがとうございます」というものでした。
『地域の人や土地のことを知り、何かあったときに助け合える仲間が生まれることが”消防”の価値』の一文に、ストンと、何かが収まりました。
おケガのないよう、ご安全に活躍なさってくださいね(^_^)
高橋陽子さま
わたしも、遠目に見ているだけでは日々どんな活動をしているか分かりませんでした(笑)知れば知るほど、消防団のネットワークは強力です!いざという時にも、都会以上に地域の消防団の役割が大きいですしね。運動神経もなく足を引っ張ってしまいそうですが、何かしら地域に貢献できるよう精進してまいります。