米の有機栽培、2年目のチャレンジ。
先手先手で、雑草対策を行いました。
昔ながらの草取りを、もっと楽に?
「中耕除草機 (ちゅうこうじょそうき)」
通称「ごぶり」という道具があります。
(播州の方言かもしれません)
田んぼの中に生えるコナギなどの雑草を掘り起こすように取り除くことがための道具です。
”明治時代に発明された手押しの除草機です。とげのような鉄の歯がたくさん植えこまれた円筒状の車を柄の先に付けて、稲と稲の間を押していくと草が取れます。考え方としては、雁爪を回転式に改良したものです。正条植えと共に普及しました。”(くぼたのたんぼ「草刈り|伝統農具と稲作|食料」より引用)
有機農法においては、除草剤を使用せず、水量や水温あるいは藻の力などで抑草します。
しかしそれにも限界があり、田植え後1ヶ月もすると、あちこちに雑草の群れ。
特に厄介なのが「コナギ」という背の低い草で、水管理を怠るとあっという間にびっしりと繁殖して手に負えません。
これらの対策として昔ながらの「ごぶり」も有効な手段となる訳ですが、手で草を引くより楽とはいえ、相当の時間と体力を要します。
そこで登場するのが、最新の農業機械。
たとえば、草刈り機の刃の部分に1条ぶんの除草パーツを取り付ける「アイガモン」(アイガモ農法を想起させるネーミングです)
あるいはモーター式ごぶりとでも呼ぶべき水田除草機。
今年は、後者をお借りして除草作業に取り掛かりました。
※昨年の農業日誌を見てみると
「7/8除草。もっと早くしておくべきだった・・・」という悲鳴が記されています。
機械式とはいえ田んぼの中を歩き続けるのはけっこうな重労働。
それでも、動力があるだけ楽です。
村の中では珍しい機械なので、作業していると次々に軽トラが止まります。
その軽トラに向かっていくように機械を押し進め、たどり着いたらエンジンを切ります。
「それは除草機かえ?」
「ええ機械があるんやのぅ」
「せやけどわしはそんなしんどいこともうようせんわ」
声を掛けていただくのがちょうど休憩時間。
じっくりと丁寧に作業し、1反7畝の除草を2日がかり計5時間で終えました。
機械を貸してくださった隣村の方も含め、大川原の有機農法チームもほぼ同じタイミングで除草をしています。
昨年の悔しい想いをバネに、同じ目標に向かい挑戦は続きます。
今日の一句
路に立つ 人影遠く 田草取り
みちにたつ ひとかげとおく たぐさとり
季語:田草取り(夏)
平地なら大したことのない距離でも、田んぼの中で作業をしていると、それはそれは遠く感じます。
機械のグリップを握りながら、すべて手作業で米作りをしていた時代の草取りを想像しました。