海を割るやうに分かるる植田かな


満を持して。

大川原集落の田植えが終わりました。

(山口家を含む有機農法チームは来週に田植えです)


ベテランの田植えスキルに感服。

 

まずはじめに・・・。

ここ数日ブログの更新を止めてしまい、アクセスしてくださった方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。謹んでお詫び申し上げます。

「忙しい」というのは言い訳でしかなく、自ら課したルーティンを継続的に行えないことは、体力と精神力のキャパシティをコントロールできていないことの結果だと痛感しています。

わたしの生活において、地域の行事や仕事に加えて操法大会の練習が重なる4〜5月はまさに正念場。

昨年の教訓を生かして、できる範囲で仕事の調整も行ってきました。(もちろんクライアントの皆様にご迷惑が掛からない範囲で)

ただ体は正直で、例年よりもギアを上げて取り組んでいる農作業(田んぼと農園)連夜の操法大会の練習により疲労が蓄積してきていることは否めず、句作とブログ執筆に向かう気力が全く起こらない一種のスランプ状態を経験しました。

体力と気力は一体。

あまり意識したことがありませんでしたが、俳句を作るという営みも、体と心のバランスが整っていてこそ成り立つものなのかもしれません。


つらつらと書き連ねてしまいましたが、5月といえば、外せないイベントが「田植え」です。

大川原営農組合の役員になったこともあり、将来的に田植えや刈り取りのオペレーターを担うことも見据えて今年は先輩がたの作業を注視しました。

 

大川原集落では、各農家の苗をハウスに集約し、約1ヶ月間育ててから各戸へ配布していく方式をとっています。

となり村では家ごとに育苗してあり、営農組合を持つ地域でも集落によってやり方はさまざまのようです。

 

苗配りの日は、まさに「待ちに待った日」

もしかしたら、前年の収穫を終えた日から首を長くして待っている人もいるかもしれません。

それぐらい、「今か、今か」という期待の気持ちが村じゅうに充満していることを感じます。

 

作業は8時頃から開始。

軽トラの背中にマウントした苗配り用の鉄棚に、成長した苗をハウスから次々と積み込み、各田んぼへ運搬していきます。

たっぷりと水分を含んだ苗箱は、一つひとつずしりと重みがあり、受け渡しだけでもなかなかの重労働です。

軽トラ2台で何回か往復し配布が完了すれば、1ヶ月間お世話になったハウスの解体作業

温室効果を得られるよう密閉するためのビニール膜や金具、出入り口の扉などを撤去して運び出します。

ここまでの所要時間は約3時間。

汗をぬぐいながらお茶休憩を取りつつ、オペレーターの目線は次の作業「田植え」に向かっています。

「一回解散して、30分後ぐらいからやろか」

田植えは時間との勝負。

オペレーターの皆さんの昼休憩は、都会のサラリーマン顔負けの短さです。

 

ストンストンと苗が小気味よく植えられていくさまは壮観ですが、手元の煩雑さ田んぼの癖を見極める感覚前後左右の目配りなどに注目し始めるとまるでスポーツ。

ドキドキしながら、名人芸とも言える技を目で追います。

「これをいつか自分が出来るようになるのか・・・?」

自問自答の、今年の田植えでした。

(作業は陽が落ちるギリギリまで行われます)


今日の一句

 

海を割るやうに 分かるる 植田かな

うみをわる やうにわかるるうえたかな

季語:植田(夏)

苗の植わった青田を両脇に見ながら農道を走る時間。

美しく整然と並ぶ田んぼの姿に、海を割るモーゼを想いました。


兵庫県姫路市生まれ。早稲田大学大学院 教育学研究科 修了。専門は江戸の初期俳諧。 総合広告会社(博報堂DYホールディングス)を経て、2014年兵庫県神河町に移住。2015年起業。2020年より株式会社OFFICE KAJIYANO 代表取締役 俳句結社「姫路青門」所属

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