闇に帰す停電の村秋の雨

長谷は異例の秋晴れ続きでしたが、ついに・・・。

という一日のこと。


外しごと強化月間

山あいで通り雨も多い土地柄ですが、ここ数週間は嘘のように晴れっぱなし。

年明けから手掛けていた大きな案件ひと段落したこともあり、わたしは以前から気になっていた木の剪定に着手。

妻は、お天気なうちにとお客さま用の寝具の洗濯庭の手入れ

暑すぎず寒すぎず、秋晴れの外作業は気持ちのよいものです。


ついついほったらかしになりがちな、村の方から借りている畑にも。

まだまだ手ごわい草を刈り、大根の間引き菜やサトイモを収穫しました。

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イチゴの苗がいつの間にかあちこちに伸びていたので、それを切り、牛糞保田ぼかしを入れて植え替えてみました。

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イチゴの畝。元の苗から枝分かれした先のほうを切り、植え替えないと大きく育たないそうです。

「よし、あとは水をやるだけ!」

と思ったものの、ここ最近の日照り続きで畑のそばの水路はちょろちょろと流れるばかり。

仕方なく、曲がりくねった坂道を下り、大通り沿いの水路からたっぷり汲んだバケツを手に2往復する羽目になりました。

 

「雨が降ってくれたら助かるのになぁ・・・」

と、天候を恨んだのは言うまでもありません。


晴天続きで困るのは・・・。

柿の木や梅の木、山椒の木。

谷間の家さんきら敷地内の畑はこの秋剪定した木を積んでいるのですが、雨が降らないため、木が腐らずなかなかカサが減りません。

その始末に辟易していたら、枯れ枝と雑草のあいだに、小さなカエルを見つけました。

※当日いたカエルではありません。(モリアオガエル)
※当日いたカエルではありません。(モリアオガエル)

今ではすっかりカエルびいきの山口夫婦。

「まだいるんやなぁ」

と嬉しくなりながら耳をすますと、

「ケ、ケロケロ」

と、なんだか元気のない声。

 

「そろそろ冬眠なのかなぁ」

と、ちょっと悲しい気持ちになりました。


おどろきと喜びの大雨!

日も陰ってきて、そろそろ作業を切り上げようと思っていたら、にわかに空模様に変化が現れました。

徐々に雲がちになり、あれよあれよという間にどしゃ降り!

夜襲に遭った陣のように、軒先に吊るした干し柿や椅子がわりの丸太、洗濯物などの片付けに奔走しました。


家を閉め切っていても会話を遮るくらいの豪雨でしたが、数時間後にはひと段落。

 

すると、

 

「ケロケロケロケロ・・・」

 

と、なんとも嬉しそうなカエルたちの合唱が聴こえてきました。

 

夏の田んぼほどではありませんが、踊り出しそうな明るい鳴き声。

 

雨に泣く人もあれば、雨を心待ちにする人もいます。


今日の一句

闇に帰す 停電の村 秋の雨

やみにきす ていでんのむら あきのあめ

季語:秋時雨(秋)

突然の豪雨の影響か、2度にわたり停電が発生。

外に出ると、街灯も民家の灯りも消えた真っ暗闇の中で、草木に降り注ぐ雨音が響いていました。

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