これまであまり気にする機会がなかった、衣食住の「衣」。
肌の調子を崩したことがきっかけで、身に着けるものにもう少し目を向けたいと思うようになりました。
自然療法、継続中。
前回の記事でも触れましたが、なぜか例年の冬以上に重い背中の炎症と向き合っています。
傷口への効き目を実感した妻特製ドクダミチンキにくわえ、保湿のために自家製カモミールオイル塗布&マッサージもプラス。
ご存知のとおり、妻はタイ古式マッサージ等を習得しているセラピストですが、「貴士さんにはやる気がしない」という理由で今まで一度たりともマッサージしてもらったことがありません。
ですので、今回のありがたみは2倍、いやそれ以上です。
原因のひとつは衣服!?
自然治癒の効果が感じられたところで、次に、炎症を引き起こす原因がどこにあるのか身のまわりのものをチェックしていきました。
すると驚くことに、綿100%の寝具や衣服は傷口を近づけても大丈夫なのですが、アクリルやポリエステルだと傷口がチクチク痛むことが分かりました。
良いのか悪いのか、今回の肌トラブルをきっかけに素材表示ラベルを見るクセがつきました。
困ったのが、スーツスタイルです。
よりによって、今週は姫路方面で大切な打ち合わせ続き。
失礼のないよう髪をととのえスーツスタイルで爽やかに出発!
と意気込んだのは良いのですが、、
「せ、背中がかゆい・・・」
どうやら、アンダーシャツとワイシャツ両方に使われている化学繊維に反応してしまうようです。
とはいえ、綿100%の私服で行く訳にはいきません。
泣く泣く、まる2日間かゆみと格闘しながらのスーツ営業となりました。
仕事は無事切り抜けたのですが、心配したとおり傷口が悪化。
「スーツ対策も考えないとなぁ・・・」と考えながら帰路で立ち寄ったのが、『ファミリーファッションこえづか』のハローズ夢前台店。
『こえづか』は、「良いものを安く」「お客さまのニーズを満たす品ぞろえ」を徹底する地域密着型のお店で、経営者の肥塚氏とその奥さんは大学の後輩にあたります。
2年ほど前の大学OB会で知り合いましたが、とても朗らかで応援したくなるご夫婦です。
「こえづかなら、綿の肌着を置いているのでは・・・」と期待して訪れたところ、案の定バッチリ「綿100%肌着」コーナーが。
頭に浮かんだ肥塚夫婦の笑顔には後光が射していました。
救世主、現る。
慎重に比較検討して選んだのが、グンゼ『快適工房』。
↓ コレです。
決め手は、「国産綿100%」&「安心のグンゼブランド(というイメージ)」でした。
”グンゼの肌着研究所「快適工房」は、気持ちいい肌着を提供する為に肌着と人の関係を研究する研究所です。その研究所で人間の生理面や心理面での研究を重ね、着用時のストレスが少ない設計を研究し生まれてきたのが「快適工房」です。デビュー以来、綿素材ご愛用者様から絶大な人気を誇るロングセラーブランドです(公式サイトより)”
これが大当たり!
他の”綿100%”比べて明らかに肌触りがなめらかで、快適。
妻曰く、ここ数日間は就寝中に背中をしょっちゅう掻いていたそうなのですが、グンゼを着て寝たところ「おとなしく熟睡していた」そうです。
衣食住の「衣」
本題になかなかたどり着かないパターンです。。
今回のテーマは、当たり前だと思っている”洋服”をもう一度見つめなおしたいということ。
いつからか日本人は和服を着なくなり、洋服を着るのが当たり前になりました。
そして、日夜進歩を続ける膨大な”洋服”のラインナップから、わたしたちは自分の意志で衣服を選んでいます。いるはずです。
長谷でどうやって暮らしていくか妻と考えていたときに「衣食住のうち、服はまぁ良いとして、住むところは確保、となると食べるものを考えなあかんなぁ・・・」といった会話をしていましたが、ここにあらわれているように無意識に「何を着るか」を軽視していたように思います。
米作りを中心に据え、稲を刈ったあとの藁わらで縄、草履、米俵、筵(むしろ)といった生活に必要なものを作っていた時代から。
麻(リネン)、羊毛(ウール)、蚕の繭である絹(シルク)、綿花(コットン)、羊の毛(ウール)
などなど
自然の中にあるものを組み合わせて、人間が少しでも快適に過ごせるようにとさまざまな衣服が生み出されてきました。
しかし戦後日本人の生活が豊かになり必要最低限のモノが揃うようになると、今度はメディアが新しい流行を作り、それに伴った生産と消費が繰り返されるようになりました。
(戦後、「ごはんはダサい、パン食に切り替えよう」というGHQのプロパガンダに伴い日本人の食生活が一変したように)
見た目は同じでも「より保温性が高い」「より伸縮性がある」「アイロンがけが楽」等の付加価値を付けた商品を開発し、新たな消費を生み出す。
そんなビジネスの中で、さまざまなニーズにこたえる化学繊維が活用されるようになってきたのだと思います。
新しい技術を生み出すことは、けっして悪ではありません。
ただし、食べるものだけでなく身に着ける衣服についても「身体がほんとうに欲しているものは何なのか?」という問いを忘れてはいけないように思います。
そんな気づきを得た今回の一件ですが、傷がおさまればまた何でも着られるようになるのか、それとも食生活や住環境の変化にともなって体質が変わってしまったのか、、
「田舎で暮らすと体質が変わる」という記事をいつか書くことになるかもしれません。
今日の一句
頬杖の 背に風かよう 春炬燵
ほおづえの せにかぜかよう はるごたつ
季語:春炬燵(春)
日中は春の兆しを感じるようになりましたが、まだまだ炬燵を片付ける訳にはいきません。
どこからか吹き込む風を背中に感じながら、あれこれ想いをめぐらせました。