「生き物との共生」。
究極の理想ですが、どうしても難しい相手がいるのも事実です。
ムカデに咬まれるの巻
ある晩のこと。
宴の帰りで、すっかり酔い心地。
お風呂上がりに布団を敷き、最近ハマっているナダルの自伝を読み進めようかなんて考えていたその時。
「チクッ」
と針で刺したような痛みが左足に走りました。
「クリーニングのタグ?」
「奈央さんの化粧道具か何か?」
次々にクエスチョンマークが浮かびながらあたりを見回すと、なんとぷっくり太ったムカデの立ち去る姿!
そうです・・。
わたしはムカデに咬まれたのです!
「うぁぁぁぁ!!」
断末魔の叫びが家じゅうに響き渡りました。
(書いていてちょっと恥ずかしくなってきました)
たくましき妻
じわじわと足首にも痺れが広がり、わたしの不安は募る一方。
かたや、結婚してから数々の修羅場をくぐり抜けている妻は落ち着いたものです。
火箸を手に取るや否や、ムカデを捕らえて火あぶりの刑。
次に、足全体に毒が広がらないよう、ふくらはぎをテーピング。
「とりあえず毒を吸い出した方がえぇやろなぁ」
と、常備しているポイズンリムーバーで毒出しにトライ。(患部が小さすぎて吸い出せず)
かつスマホでGoogle検索。
身悶えつつも、鮮やかな動きに見入ってしまいました。
従来は患部を冷やす方法が一般的だったそうですが、近年はその逆の温熱療法が浸透。
調べていくと「ムカデの毒はタンパク質で酸性かつ熱に弱いため、43℃以上の熱湯をかけ流し、弱酸性ではないシャンプーや石鹸などで洗うと効果的」との情報が。
試してみたら、たしかに腫れや痛みが治まりました。
※あくまで民間療法レベルです。試される場合は自己責任でお願いします。温熱の場合は、毒出しはしないほうが良いらしいです。
「やれやれひと安心・・・」
ようやく眠りについたのですが、妻いわくその後がまた一難。
「痛い・・・痛い!」
と何度か悲鳴を上げていたらしく、応急処置でドクダミチンキを湿布するなど対処してくれたところ静かになったそうです。
(まったく覚えていません)
翌日は、何事もなかったかのように回復していました。
「生きる力」あふれる妻に感謝です。
今日の一句
間仕切りに沿いて 百足虫の 去りにけり
まじきりにそいて むかでの さりにけり
季語:百足虫(夏)
ムカデには暗く狭い物陰を好む習性があります。
目立つ位置を避けるように、間仕切りや壁面をつたって逃げてゆきました。