ついに自分の田んぼの稲刈り。
すべてが思うようにはいきません。
いざ、稲刈り!2017
今年は大川原営農組合の後進育成イヤー。
夏の田植え機に続き、コンバインにも乗らせていただいています。
「人の田んぼを刈るのは気ぃ遣うんや」
先輩方も口をそろえるとおり、所有者の大切な田んぼを刈らせていただくのは大変なプレッシャーです。
初心者の不手際も大目に見ていただき、先輩の指導のもと、1隣保と2隣保それぞれの田んぼを交代で実戦演習。
少しずつですが、機械の構造や扱い方が分かってきました。
田植え時期も遅めの有機農法チームの稲刈りは、いちばん後回し。
満を持して(?)9月26日(平日)の8時30分頃から作業を開始しました。
村の行事は「朝8時から開始」等、時間がきっちり決まっているものがほとんどですが、稲刈りは別です。
朝露が残っていると機械が詰まりやすいため、露が乾く頃を見計らって刈り取りを始めるのです。
(露の量は、前日夜からの寒暖差次第です)
刈る順番についても。
その時点でよく乾いている田んぼから先に刈っていき、”じゅるい”田んぼは後に回します。
こんな風に、自然の力を利用しながら、自然のサイクルに逆らわず仕事を進めていくのが田舎ならではです。
「自分の田んぼ、最初から最後まで刈ってみたいです」
先輩に事前に申し出て、了承をいただいていました。
前日、四隅の手刈りをする際には頭の中でシミュレーション。
「この角度で田んぼに入ると、右にターンし切れないだろうからこの辺まで刈っておくか」
ブツブツと頭の中で独り言を言いながら、丁寧めに手刈りしました。
準備は万端!
2枚の田んぼのうち、真四角に近い形の1枚目はスムーズに刈り取りが完了。
冒頭の写真を撮ってくれる妻に向けて
「俺、けっこうイケてない?」
という視線を送ってしまったのは事実です。
しかし、やや複雑な形の田んぼに入ってからはトラブルが頻発。
畦の稲刈りが十分でなく、やや垂れた稲に雑草が覆いかぶさっているところがあり境目を見失ってしまいました。
「どこを目がけて刈れば良いんだ!?」
パニック状態で、爪の深さを見誤って泥ごと巻き上げてしまい機械を詰まらせること2回。
先輩方の手をずいぶん煩わせてしまいました。
それでも、降板は無し。
押し出し四球で自滅してなおマウンドに立ち続けるピッチャーのように、平静を装いながらも血の気が引いた状態・・・。
汗のにじむ手でアクセルと方向レバーを握りしめ、なんとか2枚1反7畝を刈り終えることができました。
肝心の穫れ高は、残念ながら昨年比マイナス。課題を残しました。
それでもやはり新米の味は格別!
恒例の得意先贈答のほか、今年はkajiyanoでの販売、ホテルでの販売を予定しています。
ぜひお味見ください。
今日の一句
朝露に 光満ちたる 稲穂かな
あさつゆに ひかりみちたる いなほかな
季語:露・稲穂(秋) ※季語が二つ、いわゆる季重なりです。
谷間の奥から射しこむ朝の光をめいっぱいに受けて。
黄金色の稲が刈り取りのときを迎えました。